イタリアBarcelona大のE.Agabiti-Rosei氏は6月19日、HYPERTENSION2008のポスターセッションにおいて、軽〜中等度の腎障害を伴う高血圧に対する降圧作用オルメサルタンロサルタンで比較した二重盲検試験の結果を報告した。

 今回検討対象となったのは、血圧が140〜180/90〜109mmHg、クレアチニン・クリアランスが30〜80mL/分、18〜75歳の白人518例。平均年齢は62歳、血圧平均値は157/97mmHg、平均クレアチニン・クリアランスが55mL/分だった。なお61%はクレアチニン・クリアランス50mL/分以上の軽度腎障害患者だった。

 これら518例をループ利尿薬服用の2週間導入期間後、オルメサルタン20mg/日群(263例)とロサルタン50mg/日群(127例)に無作為に割り付け、52週間二重盲検法にて追跡した。服用開始4週間後140/90mmHg未満に達成されていない場合、倍量に増量することとした。

 無作為に割り付けた結果、試験開始時の血圧は、拡張期血圧がオルメサルタン群で96.8±4.1mmHg、ロサルタン群で96.4±4.2mmHg、収縮期血圧はオルメサルタン群で156.5±9.4mmHg、ロサルタン群で156.5±9.7mmHgと両群が一致している事が確認された。

 まず12週間後、座位拡張期血圧の低下度はオルメサルタン群で15.3mmHg、ロサルタン群で13.4mmHgであり、オルメサルタン群において有意に大きかった(p<0.0237)。収縮期血圧も52週間を通し、オルメサルタン群で2.7〜3.7mmHg、有意に低かった。

 また、倍量への増量が必要となった患者の割合も、オルメサルタン群では41.8%でロサルタン群の57.5%に比べ有意に低かった(p<0.0062)。なお、オルメサルタン、ロサルタンともに、腎機能低下の程度による降圧作用に影響を与えていなかった。忍容性に関しては両群で同等だった。

 「オルメサルタンによる降圧効果は12週間後にロサルタンを上回り、その差は52週間に至るまで維持された。またオルメサルタンは増量の必要性がロサルタンよりも有意に少なかった」とAgabti-Rosei氏は結論していた。