L'Espirit Sant病院のJ.Sobrino氏(左)とSan Agustin病院のManuuel Gorostidi氏(右)

 スペインのL'Espirit Sant病院のJ.Sobrino氏(写真左)らのグループが、治療を受けている高血圧患者の仮面高血圧の実態を明らかにする研究を実施。有病率が50%近くに達していることが分かった。6月18日、ベルリンで開催されているHYPERTENSION2008のポスターセッションで発表した。

 Sobrino氏らはスペイン国内の高血圧専門ユニット75施設で調査を実施した。対象は、高血圧薬が投与され、外来で十分な血圧コントロールができている18歳以上の高血圧患者。糖尿病および腎臓病患者は130/80mmHg未満、糖尿病でも腎臓病でもない患者は140/90mmHg未満の場合に血圧がコントロールできているとした。

 仮面高血圧は、日中の平均血圧が135/85mmHg以上と定義した。仮面高血圧の発見にはABPM (ambulatory BP monitoring)を使用した。

 302人の患者を登録し、データを分析した。平均年齢は56.2歳、56%が男性だった。随伴する危険因子としては腹部肥満(39.7%)、喫煙(24.2%)、早発性心疾患の家族歴(22.5%)、糖尿病(11.6%)などがあった。左心室肥大の有病率は23.8%だった。患者の22.2%に診断が確定した心疾患があり、6.3%に腎臓病があった。

 仮面高血圧と判定されたのは約半数の144人(48%)だった。血圧がコントロールされているか否かを判断する閾値(糖尿病・腎臓病ありなら130/80mmHg、なければ140/90mmHg)を1mmHg下回るごとに、仮面高血圧の有病率は10%ずつ低下する傾向がみられた。

 研究グループの1人、San Agustin病院のManuuel Gorostidi氏(写真右)は「治療を受けている高血圧患者の中に、高い率で仮面高血圧が潜んでいることがわかった。また、ABPMが仮面高血圧を見つけ出すための、基本的なツールになることも確認できた」と結論した。