Manhes病院のB.Pannier氏

 腹囲の肥大は死亡リスクと関連している。ただし、それは高血圧患者に限ってのみ−−。フランス国内で実施した6万7000人規模のコホート研究の解析結果から明らかになったもので、フランスManhes病院のB. Pannier氏(写真)らが6月18日、ベルリンで開催されているHYPERTENSHON2008のオーラルセッションで発表した。

 対象としたのは、1999年から2004年の間に、IPCセンター(パリ)で標準的な健康診断を受けた45歳以上の男性4万3691人(54.8±7.0歳)および女性2万3475人(56.7±8.0歳)。

 血圧は、収縮期血圧130mmHg未満で拡張期血圧80mmHg未満を「正常」、収縮期血圧130mmHg以上140mmHg未満あるいは拡張期血圧80mmHg以上90mmHg未満を「正常高値」、収縮期血圧140mmHg以上あるいは拡張期血圧90mmHg以上を「高血圧」と定義した。

 腹囲は、男性の場合は102cm超、女性は88cm超を「肥大している(Elevated)」と判断した。(ESH/ESCガイドライン2007に基づく)。

 登録時に血圧が正常だったのは全体の63.4%(4万2573人)、正常高値だったのは10.3%(6900人)、高血圧は26.3%(1万7703人)だった。

 血圧正常者でウエストが肥大している人の割合は12.4%(男性10.9%、女性15%)、正常高値の人では13.8%(男性11.6%、女性17.8%)、高血圧の人では25.5%(男性22.9%、31.8%)だった。

 平均追跡期間は4.7±1.7年で、追跡期間中に692人(男性510人、女性182人)が死亡。死亡者の内訳は血圧が正常高値の人は0.86%に当る366人(男性266人、女性100人)、正常高値の人は0.86%に当たる59人(男性40人、女性19人)、高血圧の人は1.51%に当たる267人(男性204人、女性63人)だった。

 ハザード比を算出した結果、高血圧の患者とウエスト肥大と全死因死亡には相関関係が認められた。一方、血圧が正常および正常高値のグループと全死亡との相関はないと判断された。「腹囲肥大の影響は、血圧のレベルによって違うことが分かった。高血圧の患者にとっては、腹囲サイズは非常に重要だということになる」とPannier氏はまとめた。