オルメサルタンCa拮抗薬」と「オルメサルタン+低用量利尿薬」は降圧作用こそ同等だが、糖代謝や炎症に対する改善作用はCa拮抗薬併用の方が強力なようだ。6月17日、ベルリンで開かれているHYPERTENSION2008のポスターセッションにてスペインDr.Negrin大病院のF.J.MARTINEZ-MARTIN氏らが報告した。

 本検討の対象は、糖尿病を合併しない高血圧メタボリック・シンドローム(MS)120例。血圧平均値154.5/102.5mmHg、平均年齢は59.9歳、BMIは31.3kg/m2だった。

 これらを「オルメサルタン20mg/日+アムロジピン5mg/日併用」群と「オルメサルタン20mg/日+ヒドロクロロチアジド(HCTZ)12.5mg/日併用」群に無作為割り付けし、PROBE法で26週間追跡した。試験開始13週間後に収縮期血圧が140mmHg未満まで低下していない場合には、両群とも「オルメサルタン40mg/日+アムロジピン10mg/日併用」および「オルメサルタン40mg/日+HCTZ25mg/日併用」と各降圧薬を倍量に増やした。

 26週間後、血圧は試験開始時に比べ、アムロジピン併用群では19/11mmHg(p<0.001)、HCTZ併用群でも18/12mmHg(p<0.005)と有意な低下が認められた。アルブミン尿も同様に、両群とも試験開始時に比べ30%以上有意に減少していた(P<0.05)。

 一方、糖代謝に対しては「オルメサルタン+アムロジピン併用」群でより良好な変化が見られた。すなわち、HCTZ併用群では空腹時血糖値とインスリン抵抗性(HOMA-IR)、アディポネクチン濃度に有意な変化がなかったのに対し、アムロジピン併用群では試験開始時に比べ、空腹時血糖値が14.2%、HOMA-IRが16.1%有意に減少し、アディポネクチン濃度は14.4%有意に増加と、いずれも糖代謝の改善を示唆する変化をしていた(いずれもp<0.05)。

 炎症性マーカーも「オルメサルタン+アムロジピン併用」群で改善が著明だった。アムロジピン併用群では各炎症性マーカーが有意に減少していた。それぞれの減少率は、TNF-α(17%)、高感度C反応性タンパク(hs-CRP、12%)、接着分子ICAM-1(16%)とVCAM-1(24%)、IL1-β(14%)、IL-6(15%)、IL-8(9%)であった(全てP<0.05 vs試験開始時)。一方、HCTZ併用群で有意な減少が認められたのはhs-CRP(10%)のみだった。

 「MSを呈する高血圧症例に対し、オルメサルタンの併用薬としてアムロジピン、HCTZはいずれも良好な降圧作用を示すが、糖代謝や炎症への影響まで考慮するならばアムロジピン併用が望ましいだろう」とMartinez-Martin氏らは結論していた。