1日3g近い蛋白尿を認めた非糖尿病性腎症に対し、オルメサルタンは強力な降圧作用と抗蛋白尿効果を示すことが明らかになった。スペインCarlos Haya大病院のPedro Aranda氏らが6月16日、53例を20カ月追跡した結果としてHYPERTENSION2008のポスターセッションで報告した。

 対象となったのは、蛋白尿を認める非糖尿病性腎症53例(平均年齢49.7歳)。内訳は、IgA腎症が16例、腎硬化症と膜性糸球体腎炎が12例ずつ、巣状糸球体硬化症9例、その他が4例――だった。

 腎機能を見ると、血清クレアチニンは1.44mg/dL、糸球体濾過率(eGFR)は58mL/分/1.73m2、尿蛋白は24時間蓄尿で2.74gだった。

 オルメサルタン投与前の血圧平均値は145/85mmHgで、多くの患者が降圧薬をすでに服用していた。平均の服用薬剤数は2.7剤、降圧薬の内訳は、利尿薬79%、Ca拮抗薬32%、α遮断薬30%、β遮断薬13%――となっていた。

 また72%はスタチンを、36%は抗血小板薬をそれぞれすでに服用していた。

 Aranda氏らはこれら53例にオルメサルタン80mg/日分2を追加し、平均20±6カ月間追跡した。また薬物治療に加え、非薬物治療として低カロリー食と減塩、また若干の蛋白制限を指導した。

 その結果、オルメサルタン投与20カ月後による著明かつ有意な降圧と抗蛋白尿効果が認められた。

 まず血圧は、145/85mmHgから128/79mmHgへ有意に低下し、現在のESH-ESC 2007高血圧管理ガイドラインが定める腎障害患者の降圧目標「130/80mmHg未満」が達成された形である。心拍数に有意差はなかった。

 また、血清クレアチニンとeGFRには有意な変化はなかった。
 
 参考までに、アンジオテンシノーゲン、ACE、アンジオテンシン1型(AT1)受容体の多型およびその組み合わせと、オルメサルタン投与による抗蛋白尿効果への応答性を比較したところ、ACE遺伝子DD型とAT1受容体多型AC型を併せ持つ例では90%という高い反応率が得られていた。

 「オルメサルタン20カ月服用により、非糖尿病性腎症患者の尿蛋白が平均2.74g/日から0.9g/日へと67.1%有意に減少した」とAranda氏らは結論していた。