フランスBichat病院のGabriel Steg氏

 ワルファリンに代わる新しい経口抗凝固薬として開発中のDarexabanYM150)の第II相臨床試験(RUBY-1試験)の結果が、8月27日から31日までパリで開催された欧州心臓病学会(ESC2011)で報告された。フランスBichat病院のGabriel Steg氏らが発表した。

 Darexabanは、アステラス製薬が開発中の第Xa因子阻害薬で、既に深部静脈血栓症の治療における効果が示されており、心房細動患者の脳卒中予防についても開発中だ。RUBY-1試験は、急性冠症候群(ACS)患者の冠疾患イベントの二次症予防に関する第II相試験(多施設共同ランダム化二重盲検比較試験)。ハイリスクの非ST上昇型、およびST上昇型のACS患者1279人を対象とした。被験者には、アスピリンとクロピドグレルの2剤併用抗血小板療法に加え、Darexaban 5mg1日2回、10mg1日1回、15mg1日2回、30mg1日1回、30mg1日2回、60mg1日1回の計6用量、またはプラセボ群のいずれかを処方した。

 主要評価項目は、大出血、または臨床上問題となる非大出血の発生率で、6カ月後の結果では、すべてのDarexaban群でプラセボ群(3.1%)よりも高かった(ハザード比:2.275、95%信頼区間:1.13-4.60、p<0.022)。また、1日用量に比例して発生率が高くなる傾向(10mg、30mg、60mgで、それぞれ6.2、6.5、9.3%)が見られた(p=0.009)。30mg1日2回の群での発生率が11.3%と最も高く、プラセボ群(3.1%)に対し統計的に有意だった(ハザード比:3.796、p<0.002)。

 Steg氏は、「出血以外に安全面で特に心配な点はなかった。今回の結果を踏まえ、低用量のDarexabanの作用を実証するために、より大規模な第III相臨床試験を実施する必要があるだろう」と話した。

(日経メディカル別冊編集)