イタリアのMaria Vittoria病院のMassimo Imazio氏

 心膜炎患者の20〜50%に再発が見られるが、コルヒチンの追加が再発予防に有効であることが、多施設共同プラセボ対照ランダム化二重盲検比較試験(CORP)で明らかになった。イタリアのMaria Vittoria病院のMassimo Imazio氏らが、8月27日から31日までパリで開催される欧州心臓病学会(ESC2011)で発表した。

 コルヒチンが、心膜炎患者の治療および再発予防に有効であることは、これまでにも非ランダム化観察試験やランダム化非盲検試験(COPE-CORER試験)などで示されており、2004年にはESCの心膜炎ガイドラインでもクラス1で推奨されている。しかし、コルヒチンの再発予防の効果を多施設共同ランダム化二重盲検試験で証明したのは、今回の試験が初めて。

 対象は、心膜炎患者で1回目の再発を起こした120人。コルヒチン群とプラセボ群に分け、従来の治療法(第一選択:アスピリン800〜1000mgを8時間ごとに7〜10日間投与、第二選択:プレドニゾン0.2〜0.5mg/kg/日を4週間)に加え、それぞれの群でコルヒチンまたはプラセボを1日目は1mg1日2回、その後0.5mg1日2回を6カ月間投与した。

 主要評価項目は18カ月後の心膜炎再発率。副次的評価項目は72時間後の症状持続、1週間後の寛解率など。

 その結果、18カ月後の再発率は、プラセボ群に比べてコルヒチン群で有意に低かった(24%対55%、p<0.001)。また、72時間後の症状持続はコルヒチン群で有意に少なかった(23%対53.3%、p=0.001)。1週間後の寛解率は、コルヒチン群で有意に高かった(82%対48%、p<0.001)。なお、副作用の発生は両群で同様だった(いずれも7%)。

 Imazio氏は、「従来の抗炎症治療とコルヒチンの併用は適応外であるが心膜炎の再発予防に有効であり、安全で低コストな治療法であることが明らかになった」と結論した。しかし、「この試験の対象は初発の再発例のみであり、再発を繰り返した患者での効果は定かでない」とも語った。

 ディスカッサントとして登場したイスラエルのHadassah Hebrew大学病院のAndre Keren氏は、「心膜炎の再発患者の治療に、従来の治療に加え低用量のコルヒチンを併用する方法は、忍容性が高く安全で、有効な第一選択であることを強く支持する結果が得られたと言えるだろう」とコメントした。

(日経メディカル別冊編集)