大会会長を務めるKim Fox氏

 第30回欧州心臓学会学術集会(ESC2008)が8月30日、ドイツ第三の都市ミュンヘンで開幕した。大会会長を務めるロンドンNational Heart and Lung Institute教授のKim Fox氏(写真)は、今大会のテーマに「The latest and hottest」を掲げた。これには、心臓学の領域で最も注目される学会を目指す同氏の熱意が込められている。大会は9月3日までの5日間で、計3533演題の発表が予定されている。世界中から3万人余が参加する見込みで、心臓学の最新知見をめぐって熱い議論が交わされる。

 大会事務局の集計では、8月29日現在、2万7583人の登録があった。学会期間中の登録も合わせると、3万人を超える参加者が見込まれる。2007年のウィーンでの大会では過去最高の2万9519人の登録があったが、今大会はこれを更新しそうだ。

 応募演題数は9669件で、最近では2006年のバルセロナ大会(世界大会と同時開催)の1万594件に次ぐ応募数となっている。このうち採用された演題は3533件(採用率37%)だった。

 3万人の参加者、3500を超える演題数という規模は、心臓病関連の学会としては「世界的にも有数な大会」(Kim Fox氏)となる。欧州だけでなく、世界的にも最も注目される学会に迫っているのは間違いない。

大会会場のICM(Internationales Congress Center)

 それはプログラムの充実振りにも表れている。プログラムは、「ESC NAMED LECTURES」「HOT LINES」「NEW ESC GUIDELINES」など6つの柱で構成され、合計363セッションが展開される。

 最も注力しているのが「心血管イメージング」。大会を通じて、49のプレセッション、4つのFOCUSセッション、17のアブストラクトセッションなどが予定されている。会長のKim Fox氏は、心血管イメージングの進歩があったからこそ、現在の心臓学の発展があるとの認識を示しており、心血管イメージングのさらなる進化を期待している。

大会期間中、3万人の参加者が見込まれている

 今大会から新たに取り入れたのが、「Meet the Trialists」。GISSI-HR、BEAUTIFUL Study、SYNTAX Studyについて、臨床試験責任者との意見交換を行う場を設定した。質疑応答の機会を増やすことで、それぞれの試験結果について、議論を深める狙いがある。

 また注目の演題を集めたのが「Hot Line」。大会期間中、3つのセッションが組まれており、たとえば経皮的冠動脈インターベンション術や急性冠症候群関連では、SYNTAX、LEADERS、REGENT、APPRAISE-I、FIRE、3T/2Rの発表がある。また、心不全関連ではTIME-CHF、BEAUTIFUL、GISSI-HFの3試験が、糖尿病関連ではCARDIAが、冠動脈疾患関連ではTRANSCENDとSEASが、血管疾患関連ではDECREASE IIIが、それぞれ発表される。