MIST試験の成果を報告する英国Royal Brompton病院のMichael J. Mullen氏

 心房に直径2〜19mmほどの孔がある卵円孔PFO)を閉鎖する手術を行うと、片頭痛の有症期間が短くなる可能性が、無作為割付の介入試験の結果、明らかになった。英国Royal Brompton病院のMichael J. Mullen氏が9月3日の臨床試験アップデートセッションで報告した。また、この試験の登録時の検査で、大径の卵円孔を有する比率が、片頭痛患者では健常人に比べ、6倍も高いことが分かった。

 過去に実施された複数の観察研究で、卵円孔を閉鎖する手術を行うと、高い確率で片頭痛が軽快することが指摘されている。そこで、Mullen氏らは、大径の卵円孔開存がある片頭痛患者を対象として、PFO閉鎖術の効果を検討するMIST試験(Migraine Intervention with STARFlex Technology)を実施した。実手術には「STARFlex」と呼ばれる器具を使った。これは2枚の繊維製のディスクが、スプリングによって傘のように開いて、卵円孔の両側で固定される仕組みで、非開胸的に卵円孔をふさぐことができる。

 MIST試験では、月に5日以上頭痛を感じ、発作前に閃輝暗点の前兆がある比較的重症の成人片頭痛患者(18〜60歳)443人をリクルートした。そのうち、心エコーによって大径の卵円孔が確認された147人(平均44歳、女性が8割)を対象に、PFOを閉鎖する手術を実施する群(74人)と、偽手術を行う群(73人)に割り付けて経過を観察した。3カ月間の試験を完了したのは135人だった。

 1次エンドポイントは片頭痛の完全な消失としたが、両群で3人ずつしか見られず、達成できなかった。しかし、片頭痛の発作日数が半分に減った患者は、実手術群では42%、偽手術群では23%と有意な違いがみられた(p<0.05)。実手術群では心臓タンポナーデや後腹膜出血、心房細動、胸痛などの有害事象が生じたが、症状が継続することはなかったという。