イタリアNational Research Council of ItalyのStefania La Grutta氏

 小児喘息の性差を調べたところ、ペットとの接触や母親の喫煙などの危険因子は男児の方が多かったものの、重症度は女児の方が有意に高いことなどが示された。9月7日から11日にバルセロナで開催された欧州呼吸器学会(ERS2013)で、イタリアNational Research Council of ItalyのStefania La Grutta氏らが発表した。

 対象は、IBIM Pulmonary and Allergy Pediatric Clinicの小児喘息患者154人(男児94人、女児60人)で、平均年齢は男児8.95歳、女児8.88歳。環境要因、およびスパイロメトリーの計測結果などを分析した。

 患者背景の中で男児と女児で有意差があったのはBMIで、男児の方が平均BMIが高く(19.9 kg/m2対18.15 kg/m2、P=0.020)、肥満は男児に多かった(男児52.1%、女児31.7%、P=0.012)。

 喘息のリスクファクターを見ると、「現在のペットとの接触」(男児29.8%、女児10.0%、P=0.004)、および「生まれてから1年間のペットとの接触」(男児16.0%、女児6.7%、P=0.09)は、いずれも男児で高い傾向が見られた。「母親の妊娠時の喫煙」(男児14.9%、女児5.0%、P=0.06)や「母親の喘息既往あり」(男児25.5%、女児16.7%、P=0.053)も、男児の方が多い傾向が見られた。

 しかし、重症度についてみると、「軽症間欠型」は女児の方が少ない傾向で(男児58.5%、女児43.3%、P=0.067)、軽症持続型(男児20.2%、女児25.0%)、中等症持続型(男児16.0%、女児16.7%)はやや女児が多い傾向が見られた。また、重症持続型に関しては有意に女児が高かった(男児5.3%、女児15.0%、P=0.042)。

 本研究では、男児の方が喘息のリスクファクターは多い傾向が見られたが、喘息の症状に関しては、女児では重症持続型が有意に多く、女児の方が重症になりやすいことが示された。

 Grutta氏は、「男児は喘息のリスクが高いが、女児に比べて症状は軽い傾向があるのかもしれない。女児は活動量が低いことなどが影響している可能性もある。今回はイタリアの小児に関する限られたデータの解析だが、性差に関してはさらに大規模な研究が必要だ」と語った。