デンマークAarhus University HospitalのSarah Hashim Ali Hussein氏

 ビタミンD、マグネシウム、カルシウムの欠乏はCOPDの増悪との関連が報告されている。そこでCOPD患者の血清ビタミンD、マグネシウム、カルシウムを測定し、肺機能やQOLとの関連を調べたところ、1秒量(FEV1)との関連はいずれも見られず、ビタミンDとマグネシウムについてはQOLとの関連が見られた。9月7日から11日にスペイン・バルセロナで開催された欧州呼吸器学会(ERS2013)で、デンマークAarhus University HospitalのSarah Hashim Ali Hussein氏らが報告した。

 対象はCOPD患者143人(男性77人)。スパイロメトリーによる肺機能テストを実施し、血清中の25-(OH)D3、マグネシウム、カルシウムを測定した。QOLについては、自己申告のEuroQol質問票(移動の程度、身の周りの管理、普段の活動、痛み、不安・抑うつ、健康状態全般)を実施した。

 その結果、25-(OH)D3の平均値は75nmol/Lで正常範囲よりもやや高く、女性が男性よりも有意に高値だった(P<0.01)。マグネシウム(平均値0.82nmol/L)とカルシウム(平均値1.23nmol/L)については、正常範囲の患者が多かった。

 %1秒量(FEV1実測値÷FEV1予測値×100)との関連を見たところ、25-(OH)D3、マグネシウム、カルシウムのいずれも有意な関連は見られなかった。

 QOLについては、ビタミンD欠乏群では有意に不安、抑うつが少なかった(P<0.05)。マグネシウム欠乏群では、痛みが有意に多く(P<0.05)、運動能や活動性が低く(P<0.01)、COPDアセスメントテスト(CAT)スコアが高かった(P<0.01)。カルシウムとQOLとの有意な関連は見られなかった。

 Hussein氏は、「ビタミンD、マグネシウム、カルシウムのいずれについても、COPD患者のFEV1との有意な関連は見られなかった」と結論。ただし、ビタミンDとマグネシウムについては、患者のQOLにいくらか影響を及ぼしている可能性があると指摘した。