ELSA研究グループのManlio Milanese氏

 高齢の喘息患者への対応は医療の重要課題となっているが、特に慢性閉塞性肺疾患(COPD)を併発している場合の適切な対応については明確になっていない。イタリアの16施設、320人の高齢喘息患者(ELderly Subjects with Asthma、ELSA研究)を対象に、6カ月の観察研究を行ったところ、COPD合併群ではコントロールが悪いことなどが示された。スペイン・バルセロナで9月7日から11日まで開催されている欧州呼吸器学会(ERS2013)で、ELSA研究グループのManlio Milanese氏らが発表した。

 高齢喘息患者320人のうち、慢性気管支炎、または一酸化炭素拡散能(CO diffusion)低下の2つをCOPD合併の判断基準とした。その結果、92人(31%)がCOPDを合併していた。

 喘息単独群(213人)とCOPD合併群(96人)を比較すると、COPD合併群は、年齢が高く(74歳対72歳、P<0.05)、前喫煙者が多く(40%対22%、P<0.01)、喫煙未経験者が少なく(57%対72%、P<0.01)、呼吸困難(息切れ)を評価するmMRCスコアが高かった(1.25対0.99、P<0.05)。サルブタモールに対する反応は2群間で差がなかった。

 喘息コントロールテスト(ACT)のスコアは、喘息単独群に比べてCOPD合併群で低く(コントロールが悪い;18対20、P<0.01)、喘息の急性増悪(SAE)が2回以上の割合も高かった(18%対6%、P<0.01)。

 さらに、治療については、LABA/ICS配合剤の使用がCOPD合併群で有意に低かった(63%対82%、P=0.04)。

 Milanese氏は、「COPDを合併した高齢の喘息患者は、喘息単独の患者よりもコントロールが悪く、急性増悪も多いことが分かった。ただし、COPD合併の高齢喘息患者に対して、より積極的な治療が必要なのかどうかは分からない」と話した。