ベルギーChest Service Saint-Pierre University HospitalのMarie Bruyneel氏

 閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)は日中の眠気、うつ状態、認知機能の障害など様々な症状を呈するが、身体活動量やQOLとの関連についてはあまり報告がない。そこで、OSA患者を対象に睡眠時の呼吸パラメーターと日中の歩行量との関連を調べたところ、歩行量が少ないほどOSAの重症度が有意に高まることなどが明らかになった。9月7日から11日までバルセロナで開催中の欧州呼吸学会(ERS2013)で、ベルギーChest Service Saint-Pierre University HospitalのMarie Bruyneel氏らが発表した。

 対象は、無呼吸低呼吸指数(AHI)が20を超える中等度から重症の傾眠患者75人。5日間のアクティグラフィ、および睡眠ポリグラフィーのデータを分析し、Nottingham Health Profine 質問票(NHP)も実施した。身体活動量は、1日の歩数で評価した。患者は肥満傾向(平均BMI=36)で男性が53%だった。

 分析の結果、年齢とBMIで補正後、レム睡眠中のOSA重症度(AHI)は歩数と有意な関連を示し、歩数が少ないほど重症度は増加した(P=0.05)。歩数と眠気の強さとは関連が見られなかった。

 QOLに関しては、NHPにおける6つのドメインのうち、「睡眠」(中央値51)、「活力」(同66)、「感情」(同32)のスコアが高く(=状態が悪く)、また、「身体機能」のスコアは、客観的な活動量の指標である歩数と有意に相関していた(P=0.01)。

 Bruyneel氏は、「日中の歩数はOSAの重症度と有意な関連を示し、歩数が少ないほどレム睡眠中のAHIスコアは高く、重症度は増加した。OSAが重症であるから日中に動くことができないのか、あるいは日中の活動量が少ないことが、OSAを悪化させているのかについては明らかではない。さらなる研究が必要だ」と話した。