フィンランドInstitute of Health Sciences、University of OuluのSirpa Heikkinen氏

 これまでに、喘息患者に対する定期的な運動の影響について検討した研究は少ないが、1週間の運動量が多いほど喘息の症状の発生が軽減することが示された。9月7日からバルセロナで開催されている欧州呼吸器学会(ERS2013)で、フィンランドInstitute of Health Sciences、University of OuluのSirpa Heikkinen氏らが発表した。

 対象は、「Espooコホート研究2010」から抽出された20〜27歳の若年喘息患者152人。喘息の症状の評価は、過去12カ月以内に起こった喘鳴、息切れ、咳、たんなどの症状の発生頻度に基づく喘息症状スコア(0〜12)で評価した。運動は、汗をうっすらとかく程度のエアロビック運動を実施した時間数(1週間当たり)で評価した。

 運動時間数で四分位し、分位ごとに症状の発生の有無をみたところ、喘鳴、息切れなどの症状は、いずれも運動時間の最小分位(1時間未満/週)で多く、運動量が多くなるにつれて症状が減少する傾向が見られた。例えば、「息切れ症状あり」は最小分位で39.0%に対し、最高分位(運動時間が5時間以上/週)では16.2%だった。「咳症状あり」は、最低分位で31.7%、最高分位では18.9%だった。

 喘息症状スコアもやはり運動量が少ないほど高い(=重症)傾向が見られた。そこで、ポワソン回帰分析を行ったところ、喘息症状スコアは運動時間が1時間増えると0.44有意に減少した(β:−0.44、95%信頼区間:−0.71〜−0.43)。

 Heikkinen氏は、「若い世代の喘息症状は、規則的なエクササイズで有意に軽減することが示された。本研究は横断的研究ではあるが、怖がらずに適度な運動を続けるよう喘息患者に勧めることは、症状のコントロールにおいて有効ではないかと考える」と話した。