加齢による除脂肪体重の減少や体脂肪の増加はインスリン抵抗性を増大させ2型糖尿病(2TDM)のリスクを高めるとされる。そこで、体組成の変化とDM発症リスクの関連を縦断的に調べたところ、「体脂肪量の増加」が2TDMの発症リスクを有意に高めることが示された。9月27日までバルセロナで開催されていた欧州糖尿病学会(EASD2013)で、韓国のSoonchunhyang University Bucheon HospitalのC.H.Kim氏らが発表した。

 対象は、2007‐2008年(ベースライン)と2011‐2012(フォローアップ)の2回の健診を実施した、糖尿病を発症していない20歳から79歳までの1万8687人(男性1万1510人、女性7177人)。

 平均フォローアップ期間は4.3年。体脂肪、除脂肪体重、筋肉量は生体インピーダンス法で評価した。

 追跡期間に、692人(3.7%)が2TDMを発症した。DMを発症した人(DM発症群)は、発症しなかった人(非DM発症群)に比べてベースラインの体脂肪量が多く(23.5% 対 21.6%)、除脂肪体重(76.6% 対 78.5%)と筋肉量(72.5% 対 74.2%)が少なかった(いずれもP<0.001)。

 追跡期間後には、DM発症群は非発症群よりも、体脂肪の増加が有意に大きく(2.9% 対 2.6%、P=0.043)、除脂肪体重(‐3.0% 対 ‐2.7%、P=0.008) および筋肉量(‐2.8% 対 ‐2.4%、P=0.003)の減少も有意に多かった。体重とBMIの変化量については、2群間で有意差はなかった。

 そこで、重回帰分析を行い、「体脂肪量の変化」について、性別、年齢、およびベースラインのBMI、ウエスト周囲径、空腹時血糖で補正後の2TDM発症のオッズ比を求めたところ、体脂肪量の変化なしを「1」とした場合、体脂肪が10%以上増加した場合のORは1.31(95%信頼区間[CI]:1.05‐1.63、P<0.001)と有意に上昇し、体脂肪が減少した場合のORは0.64(95%CI:0.49‐0.84、P<0.001)と有意に減少した。

 除脂肪体重の変化と2TDMの発症についても同様に解析したが、性別、年齢に加えて、ベースラインのBMI、ウエスト周囲径、空腹時血糖で補正をしたところ、有意差は消失した。

 Kim氏は、「2TDMの発症リスクは、ベースラインの肥満の有無に関わらず、体脂肪量の増加で有意に高まることが示された。2TDMの予防の観点からは、特に体脂肪量の変化に注意することが必要だ」と結論づけた。