オランダのNational Institute for Public Health and the EnvironmentのA.M.W. Spijkerman氏

 喫煙2型糖尿病(2TDM)のリスクファクターとされるが、飲酒、コーヒー摂取、運動不足など、様々な非健康的な生活習慣が喫煙と関連しており、それらの影響を十分に考慮した研究報告は少ない。欧州のEPIC-InterAct Studyのコホートを用いて、あらゆる交絡因子で補正を行い、喫煙のDM発症に対する影響を調べた結果、喫煙はDMの発症リスクを有意に高めることが示された。9月27日までバルセロナで開催されていた欧州糖尿病学会(EASD2013)で、オランダのNational Institute for Public Health and the EnvironmentのA.M.W. Spijkerman氏らが発表した。

 対象は、EPIC-InterAct case cohort studyの26センター施設に登録された2TDM患者1万327人、およびサブコホート1万3863人(うち676人が2TDM)。

 喫煙状態(喫煙歴なし、前喫煙者、喫煙者)、身体活動量、食事内容などの情報は質問票の記載から収集した。

 男女別にみると、男性は喫煙歴なし群が1911人、前喫煙者群が2302人、喫煙者群が1563人だった。女性はそれぞれ、5565人、2127人、2212人だった。

 男性については、喫煙歴なし群は最も肥満度が低く、身体活動量が多く、教育レベルが高かった。

 年齢、教育レベル、センター施設、身体活動量、アルコール、コーヒーおよび肉の摂取量で補正を行った後の男性の2TDM発症リスクは、喫煙歴なし群を「1」とした場合で、前喫煙者群のハザード比[HR]は1.40(95%信頼区間[CI]:1.26‐1.55)、喫煙者群は1.43(95%CI:1.27‐1.61)で、前喫煙者および喫煙者群のHRは有意に高かった。

 さらにウエスト径とBMIで補正を行うと、前喫煙者群のHRは1.29(95%CI:1.15‐1.45)、喫煙者群は1.57(95%CI:1.38‐1.79)となった。なお、ウエスト径とBMIについては効果の修飾が見られ、ウエスト径やBMIが小さい人の方が大きい人より、これらの関連が強い傾向が見られた(喫煙者のHR;BMI<25群で1.76、BMI≧25群で1.47)。

 一方、女性は男性に比べてこれらの関係が弱かったが、年齢、教育レベル、センター施設、身体活動量、アルコール、コーヒーおよび肉の摂取量で補正を行った後のHRは、喫煙歴なし群を「1」とした場合で、前喫煙者群1.18(95%CI:1.07‐1.30)、喫煙者群では1.13(95%CI:1.03-1.25)で、やはり前喫煙者群と喫煙者群のHRは有意に高かった。

 Spijkerman氏は、「交絡因子の影響を除いても、やはり喫煙は2TDMの発症リスクを高めることが示された。喫煙は変容できるリスクファクターの1つであり、糖尿病予防の上でも喫煙を促すことは極めて重要だ」と強調した。