ポーランドMedical University of LodzのL. Czupryniak氏

 80歳以上の2型糖尿病患者に対するメトホルミン投与は、安全であり、血糖コントロールも60〜70歳の患者に比べてより良好であることが示された。これは、ポーランドMedical University of LodzのL. Czupryniak氏らが行ったケースコントロール試験の成果で、9月27日までバルセロナで開催されていた欧州糖尿病学会(EASD2013)で発表した。

 ガイドラインでは、超高齢者への2型糖尿病治療薬の投与については、具体的な記述はなく、メトホルミン投与についても議論が分かれているのが現状だという。

 Czupryniak氏らは、年齢が80〜90歳の2型糖尿病患者158人を無作為に抽出し、その対照群として性別と体格指数をマッチングした60〜70歳の2型糖尿病患者112人を選び、後ろ向きに3年間追跡した。

 被験者の平均年齢は、高齢群が83.2歳(標準偏差:2.9)、対照群が64.8歳(同:3.5)だった。糖尿病歴はそれぞれ、平均11.8年(同:10.9)と8.2年(同:3.4)だった。メトホルミンの服用率は、それぞれ62%と82%だった。

 検討の結果、平均HbA1c値は、対照群の7.8%に対し、高齢群は7.1%と有意に低かった(P<0.05)。症候性低血糖の平均発症率もまた、対照群が45%に対し、高齢群は21%と半分以下だった(P<0.01)。一方、平均血清クレアチニン値については、対照群が1.02mg/dLに対し高齢群が1.19mg/dLとやや高値だった(P<0.05)。

 その他、平均コレステロール値もまた、総コレステロール値は対照群が215mg/dLに対し高齢群が185mg/dL、HDLコレステロール値は41mg/dLと50mg/dL、LDLコレステロール値は132mg/dLと108mg/dL、トリグリセリド値は186mg/dLと146mg/dLと、いずれも高齢群が有意に良好だった(すべてP<0.05)。

 この結果についてCzupryniak氏は、「超高齢患者に対しても、メトホミンが安全だとは予想していたものの、より若い高齢患者に比べてアウトカムがここまで良好だとは思っていなかった」と話した。また、メトホルミンが高齢患者にとって安全に投与できる点については、「臨床ガイドラインに盛り込むべきだ」と強調した。