ノボ ノルディスク ファーマ(ポーランド)のAgata Schubert氏

 経口血糖降下薬(OAD)では血糖コントロール不良の2型糖尿病患者において、二相性インスリン アスパルト30(BIAsp-30)の血糖改善効果は、持効型インスリン製剤であるインスリン グラルギン(IGlar)に比べて優れていることがメタ解析によって明らかになった。ノボ ノルディスク ファーマ(ポーランド)のAgata Schubert氏らが、9月12日から16日にリスボンで開催された欧州糖尿病学会(EASD2011)で発表した。

 Schubert氏らは、MEDLINE、EMBASE、CENTRAL、臨床試験データベース、EASDおよび米国糖尿病学会(ADA)のs抄録などを基に、2型糖尿病患者を対象として、BIAsp-30とIGlarの血糖改善効果を12週間以上にわたって比較したランダム化試験を検索した。

 有効性評価項目は、HbA1c値の変化量、空腹時血糖値の変化量、食後血糖増加量とし、加重平均差が有意かどうかを検討した。安全性評価項目は、低血糖発現率、体重変化、有害事象発現率および試験中止率などとした。

 本メタ解析では、基準を満たした6試験の1422例(追跡期間24‐28週)を対象とした。いずれの試験も血糖コントロール不良例が対象で、その多くはBMIが25kg/m2を超えた肥満例だった。BIAsp-30の投与回数は1日1回または2回、OADはメトホルミン、グリメピリド、チアゾリジン、SU薬など多岐にわたっていた。

 まず、HbA1c値の変化量の加重平均差は−0.21%(95%信頼区間:−0.31 〜 −0.11)で、BIAsp-30群の優位性が認められた。サブ解析では投与回数にかかわらず、BIAsp-30群のHbA1c改善効果はIGlar群に比べて有意に優れていることが示された。具体的には、1日1回投与では−0.18%(95%信頼区間:−0.32 〜 −0.05)、1日2回投与では−0.26%(95%信頼区間:−0.43 〜 −0.09)。

 食後血糖増加量は、BIAsp-30群の方が有意に優れていた(加重平均差は−14.70mg/dL、95%信頼区間:−20.09 〜 −9.31)が、空腹時血糖値についてはBIAsp-30群の優位性は認められなかった(加重平均差は6.83mg/dL、95%信頼区間:−12.76 〜 26.43)。

 低血糖発現率はBIAsp-30群69%、IGlar群50%と、前者で有意に高かった(オッズ比:1.59 、95%信頼区間: 1.22〜2.07)が、重篤な低血糖発現率は両群で1%と有意な群間差は認められなかった(オッズ比:0.84、95%信頼区間:0.33〜2.15)。

 また、体重増加、有害事象発現率、重篤な有害事象発現率、治療中止率についてはいずれも両群に有意な差はみられなかった。

 以上の検討からSchubert氏は、「BIAsp-30はIGlarに比べて、経口血糖降下薬を服薬中の2型糖尿病患者において、HbA1cと食後の血糖上昇の改善効果が高く、重篤な低血糖発現率や重篤な有害事象発現率に差は認められない」と結論した。

(日経メディカル別冊編集)