ルーマニアのNational institute of DiabetesのAnca Frunza氏

 新規2型糖尿病患者80人を対象に横断研究を行い、摂食障害神経性過食症むちゃ食い障害)、うつ不安などについて調べたところ、糖尿病患者の摂食障害はうつとの関連が強いことが示された。9月16日までリスボンで開催されている欧州糖尿病学会(EASD2011)で、ルーマニアのNational institute of DiabetesのAnca Frunza氏らが発表した。

 1型糖尿病患者と摂食障害の関連については多くの報告があるが、2型糖尿病患者の摂食障害とうつや不安との関連についてはあまり明らかになっていなかった。そこでAnca Frunza氏らは、2型糖尿病患者を対象にした今回の検討を行った。

 摂食障害の評価には、Eating Attitudes Test-26やEating Disorder Diagnostic Scaleなど、うつや不安はHamilton Anxiety Scale and Hamilton Depression Scaleなどを用いた。質問用紙によって年齢や性別、社会的地位や経済力、冠動脈疾患リスクや病歴、家族の病歴、食習慣などのデータも収集した。

 その結果、患者の23.7%に神経性過食症またはむちゃ食い障害が見られた。摂食障害の中で最も多かったのはむちゃ食い障害(78.9%)だった。

 不安の症状は38.75%、うつは21.2%に見られた。中でも不安の強い患者は、食事回数を制限し、スナックや高カロリーの食物を取らない傾向が強かった(p<0.05)。

 一方、うつの症状が強い患者ほど食事回数が多く、スナックやデンプン質の多い食品、お菓子や菓子パンなどを多くとる傾向が見られた(p<0.01)。

 摂食障害のEating Atitudes Testスコアと有意な相関が見られたのは、うつ(ピアソン積率相関係数:0.427、p<0.01)、HbA1c(同:0.442、p<0.01)、総コレステロール(同:0.250、p<0.05)だった。

 これらの結果から演者らは、「2型糖尿病患者の過食はうつと関連することが示された。うつによる摂食障害は、脂質や血糖値の異常につながるため、糖尿病患者のうつの管理は重要だ」と指摘した。

(日経メディカル別冊編集)