減量を達成する上で必要なのは、野菜の摂取を増やすことと菓子・ケーキ類の摂取を減らすこと――。2年間の食事介入試験DIRECTの結果、どの食事療法においても野菜の摂取増と菓子・ケーキ類の摂取減が減量の達成に貢献することが示された。9月20日から24日までスウェーデンのストックホルムで開催されている第46回欧州糖尿病学会EASD2010)で、イスラエル・ベングリオン大学のY. Gepner氏らが発表した。

 演者らは、減量のための食事療法を守れるかどうかは、特定の食物群の消費量を変えられるかどうかにかかっていると考え、2年間の食事介入試験で、さまざまな食物群の摂取量変化が減量にどのような影響を与えるかを調べた。

 試験では、2型糖尿病患者45人と非糖尿病患者277人を対象に、インターネットを利用した食物の摂取頻度に関する質問表を用い、11の食物群(飲料、野菜、フルーツ、乳製品、肉類、パン/シリアル/パスタ/ジャガイモ、菓子・ケーキ、豆類、魚類、油脂および卵)の摂取量の変化について調べた。参加者の86%は男性で、中程度の肥満(体格指数31kg/m2)、年齢52歳であった。

 対象を低脂肪食事群(104人)、地中海式食事群(109人)、低炭水化物食事群(109人)にわけ、まずこの3群間で減量の効果を比較した。

 その結果、6カ月の平均減量は低脂肪食事群で−4.6kg、地中海式食事群で−4.7kg、低炭水化物食事群で−6.4kgとなった(p<0.026、群間)。ただし、総食物消費量の減少量はどの群でも同様であり、全体でベースライン時の食物摂取量3593g/日から、6カ月で−284g/日、24カ月で−963g/日を記録した(p<0.005)。

 年齢、性別、ベースライン時の体重および11食物群の摂取量(g/日)について補正した多変量回帰モデルでは、6カ月減量値の独立予測因子は、低脂肪食事群で菓子・ケーキの消費減(p=0.008)、地中海式食事群で豆の摂取増(p=0.061)、低炭水化物食事群の野菜の摂取増(p=0.018)であった。

 試験全体の集団でさらに食事法で補正した後のモデルでは、6カ月後の減量の予測因子は、野菜の摂取増加(p=0.045)と、菓子・ケーキの摂取減少(p=0.010)となった。一方、2年間の減量成功の予測因子は、全体で野菜と肉類の摂取増加(それぞれp=0.007、p=0.026)、卵、加工豆製品および飲料の摂取減少であった(それぞれp=0.003、p=0.002、p=0.032)。糖尿病の病態で階層化しても分析結果は同様であった。

 これらの結果から演者らは、どの食事法でも特定の食物群の消費を変化させることで減量は達成できると考察。総じて、減量の予測因子の最たるものは、「野菜の摂取を増やすことと菓子・ケーキの摂取を減らすことである」とまとめた。

(日経メディカル別冊編集)