英レスター大学のK. Khunti氏

 新たに2型糖尿病と診断されたばかりの人を対象とした教育・自己管理マネージメント指導プログラムであるDESMONDのフォローアップスタディの結果、介入から3年後でも病識の改善が持続するなど、一定の効果が見られることが示された。9月20日から24日までスウェーデンのストックホルムで開催されている第46回欧州糖尿病学会EASD2010)で、英レスター大学のK. Khunti氏(写真)らが発表した。

 DESMONDは、教育・自己管理マネージメント指導プログラム(対面指導6時間)で、2型糖尿病と診断されたばかりの患者のために考案された。これまでに、多施設クラスター無作為対照試験により、DESMONDは患者の病識、減量、運動量、喫煙およびうつ症状に対し改善を促すことが示されていた。特に、12カ月後の体重と喫煙状態に、有意義な改善が期待できるという結果だった。

 演者らは、試験の参加者を対象に3年後のフォローアップスタディを実施し、これらの12カ月時の改善効果が3年後も持続しているかどうかを調べた。

 フォローアップでは、当初の試験の参加者に対して、郵便にて質問表(病識、うつ症状、生活の質、運動量および喫煙などの項目)を送り、また、HbA1c、血圧、体重、血中脂質、胴囲などの検査を受けるために医療機関を受診するよう依頼した。

 対象は743人で、そのうち604人(81.3%)から検査データを得た。また、536人(72.1%)から質問表の回答があった。

 解析の結果、介入群とコントロール群間で統計的な有意差には至らなかったものの、介入群の方が生物医学的因子と喫煙や運動量の面で大きな改善が見られる傾向にあった。たとえば、HbA1cのベースラインからの平均変化量は、コントロール群が−0.81だったのに対し、介入群の方が−1.32と大きかった。

 最も効果が持続していたのは、病識の改善だった。3年時点で、コントロール群に比べて、介入群では病気への理解が深いという結果だった(0.93、95%信頼区間:0.20〜1.65、p=0.01)。また、3年後では介入群でうつ病スコアが低い傾向も見られた(−0.29、95%信頼区間:−0.74〜0.15、p=0.19)。

 ただし、糖尿病スケールや生活の質の評価の面では、3年後の時点で群間の差は見られなかった。

 演者らは、「1回限りの教育・自己管理マネージメント指導プログラムにより、3年後も病識の改善効果が持続していた点は大きい」と強調。DESMONDプログラムの有用性が改めて示されたとする一方で、継続的な支援も必要であるなどと考察した。