イタリア・トリエステ大糖尿病センターのR. Candido氏

 定期的な診察での喫煙介入に、糖尿病患者の禁煙を進める効果が期待できることが報告された。9月20日から24日までスウェーデンのストックホルムで開催されている第46回欧州糖尿病学会EASD2010)で、イタリア・トリエステ大糖尿病センターのR. Candido氏(写真)らが発表した。

 演者らは、糖尿病ケアの定期的な診療項目に、糖尿病患者への体系的な禁煙介入を取り入れることに効果があるかどうかを検討した。

 まず、トリエステ大糖尿病センターを受診している1型あるいは2型糖尿病患者すべてに対して、喫煙状態の確定をした。その時点で喫煙している糖尿病患者を介入の候補者とした。介入方法は、(1)禁煙に対する依存性と動機の評価、(2)喫煙者検出器による呼気の一酸化炭素濃度測定、(3)試験チームの看護師との面接、(4)任意のニコチン置換療法または他の禁煙薬物療法、(5)フォローアップ支援プログラム(禁煙後2週間および4週間目の電話カウンセリング、3〜4カ月後の診察、12カ月以後の最終診察)の実施とした。

 計154人の糖尿病患者喫煙者が介入プログラムに参加するようすすめられ、122人(79%)が試験に参加することに同意した。

 介入から6カ月後、被験者の20%が喫煙をやめたと報告し、一定の効果が得られた。加えて、喫煙を続けている参加者では、平均のタバコ消費量が顕著に減少するという効果も確認された。また、介入プログラムに参加した122人の患者のうち、28%がニコチン置換療法またはバレニクリン投与を受け、26%が禁煙クリニックを受診するなど、禁煙への取り組みが進んでいた。

  Candido氏は、「今回の試験から、喫煙介入を定期的な診療に取り入れることは、糖尿病患者の禁煙を促すのに効果的であることが示唆された」とし、「禁煙カウンセリングやニコチン置換療法などの体系的な介入を、糖尿病ケアの定期的な診療項目として取り入れるべき」と結論した。

(日経メディカル別冊編集)