二相性インスリンアナログ製剤であるインスリン アスパルト混合製剤の使用は、1日1回よりも1日2回から始める方が効果が高い──。アスパルト混合製剤の有効性と安全性の情報を収集する目的で11カ国5万8000人の2型糖尿病患者を登録して行われた大規模観察研究であるIMPROVE Studyのサブ解析からこのような結果が明らかになった。9月30日から10月2日までオーストリア・ウィーンで開催された第45回欧州糖尿病学会(EASD)でオランダ・EHM Clinic HoofddorpのRobert J Ligthelm氏(写真)が報告した。

 IMPROVE Studyでは既に、アスパルト混合製剤の使用によって以前の治療内容にかかわらず血糖コントロールが改善することが示されている。今回報告されたサブ解析はアスパルト混合製剤の最適な使用回数を探るために、登録時および26週後の、1日における使用回数と有効性および安全性の関係を調べたものだ。

 解析の対象となったのは、IMPROVE Studyの登録患者のうち、登録時(ベースライン)と26週後において、アスパルト混合製剤を1日に何回打ったかが記録されている4万1436人。注射回数が1日1回の場合をOD、1日2回をBID、1日3回をTIDとし、ベースラインから26週後に1日の注射回数がどのように変化したかで5群に分けし、有効性と安全性を比較した。

 各群の内訳は、「OD→OD」2943人、「OD→BID」2613人、「BID→BID」3万3880人、「OD→TID」141人、「BID→TID」1859人。ベースラインでBIDの2群はODの3群よりも糖尿病罹病期間が短い傾向にあった。

 5つの群すべてで、26週後のHbA1c値、空腹時血糖値、食後血糖値はベースラインから有意に減少した。ベースラインにおけるアスパルト混合製剤の使用回数による効果の差をみると、BIDの2群はODの3群よりも血糖コントロール指標の減少の程度は大きかった。「HbA1c<7.0%」の達成率は、ベースラインがBIDの2群では50%を超えていたが、ODの3群では約40%だった。26週後においては、使用回数による血糖コントロールへの影響は確認されなかった。

 低血糖については、5群すべてにおいて重大な低血糖は有意に減少。重大でない低血糖については、OD→OD群、BID→TID群で有意な減少が確認された。

 これらの結果からLigthelm氏は、「1日2回注射で開始する方が1回よりも効果は高いが、全体としては使用回数にかかわらず、アスパルト混合製剤は有効な治療法であるといえる」と総括した。