チェコ共和国Charles University General HospitalのMarek Trneny

 再発・難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)で、救援療法後に行ったPETポジトロン断層撮影法)の結果によって予後が大きく異なり、PET陰性が予後良好因子になりえることが報告された。多施設共同フェーズ3試験であるCORAL試験のデータで明らかになった。チェコ共和国Charles University General HospitalのMarek Trneny氏(写真)が、12月5日から8日までニューオーリンズで開催された第51回米国血液学会(ASH 2009)で発表した。

 CORAL試験は、再発・難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の救援治療として、リツキシマブとICE療法(イホスファミド・カルボプラチン・エトポシド)の併用(R-ICE療法)とリツキシマブとDHAP療法(デキサメタゾン、Ara-C、シスプラチン)の併用(R-DHAP療法)を比較した。その結果、R-ICE療法とR-DHAP療法は救援治療として同程度の効果があることが報告されている。

 試験におけるPETによる評価は、R-ICE療法もしくはR- DHAP療法による救援治療終了時に行われた。評価を行った123人のうち、PET陰性は61人、PET陽性は62人で、自己末梢血幹細胞移植を受けることのできた患者はPET陰性群では50人だが、PET陽性群は26人とおよそ半分だった。

 PET陰性群とPET陽性群で、救援治療後の効果を比較すると、完全寛解(CR/CRu)がPET陰性群で53人(86.9%)であるのに対し、PET陽性群では5人(8.1%)と少なかった。一方、安定状態(SD)はPET陰性群で1人(1.6%)だが、PET陽性群では12人(19.4%)、病勢進行(PD)はそれぞれ0人、19人(30.6%)だった。寛解率はPET陰性群が98.4%、PET陽性群は50%と、2群間で違いが見られた。

 試験開始から3年時点で、無増悪生存期間(PFS)はPET陰性群で43.9カ月、PET陽性群では28.8カ月(p<0.0001)、無イベント生存期間(EFS)はそれぞれ40.7カ月、16.0カ月(p<0.0001)、全生存期間(OS)はそれぞれ66.2カ月、49.9カ月(p<0.0055)と有意に異なり、PET陰性群における予後は良好であることが示された。しかし、ASCTを受けた患者に限ると、PFSはPET陰性群で46.2カ月、PET陽性群では54.3カ月(有意差なし)、EFSは46.2カ月、41.8カ月(p<0.033)、OSは75.1カ月、65.5カ月(有意差なし)であった。

 多変量解析では、PET陰性が予後良好因子であることが示され、PFSに対するPET陰性のハザード比は0.44(p=0.005)、EFSでは0.37(p=0.0001)となったが、OSに関しては0.6(p=0.14)と有意ではなかった。

 これらのことからTrneny氏は、「治療後のPETによる評価は重要な予後因子になる」とした。ただし、PET陽性に関してはさらに研究が必要であるとも付け加えた。