レナリドミドメルファランプレドニゾンの3剤併用療法が新規に診断された高齢者で未治療の多発性骨髄腫MM)に安全で有効なことが報告された。欧州、オーストラリア、イスラエルの51施設450人を対象に、3剤併用療法とメルファラン、プレドニゾンの2剤併用の効果を比較する無作為化二重盲検フェーズ3試験であるMM-015の中間解析の結果、明らかになったもの。成果は12月5日から8日までニューオーリンズで開催された第51回米国血液学会ASH 2009)で、イタリアUniversity of TorinoのAntonio Palumbo氏によって発表された。

 フェーズ3試験は、65歳以上の症状のあるMM患者で、移植が適さない患者を3群に分けて行われた。1つ目の群(MPR-R群、152人)は、導入療法として、28日を1コースに1日目から4日目まで連日メルファラン0.18mg/kgとプレドニゾン2mg/kgを投与し、レナリドミドは1日目から21日目まで毎日10mg/kgを投与した。投与は、病状の進行または許容範囲を超える副作用が生じない限り、9コースまで行われた。9コースが終わったあとは、維持療法として28日を1コースに1日目から21日目まで毎日レナリドミド25mgが投与された。2つ目の群(MPR群、153人)では、導入療法はMPR-R群と全く同一で、維持療法にプラセボを用いた。3つ目の群(MP群、154人)は、導入療法は、MPR-R群からレナリドミド投与を除いたもので、維持療法もプラセボを用いた。

 試験の第一の比較対象は、MPR-R群とMP群だった。第二の比較対象は、MPR-R群とMPR群だった。

 その結果、MPR-R群の全体の寛解率は77%で、完全寛解(CR)が18%、大変良い部分寛解(VGPR)以上が18%、部分寛解(PR)が45%だった。MP群の全体の寛解率は49%で、CRが5%、VGPR以上が11%、PRが37%で、寛解率はMPR-R群の方が良かった。なお、MPR群の全体の寛解率は67%で、CRが13%、VGPR以上が33%、PRが34%だった。

 観察期間中央値が9.4カ月で、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)は、MPR-R群が未到達で、MP群は13.0カ月だった。ハザード比は0.499(95%信頼区間;0.330-0.755、p<0.001)で、有意にMPR-R群の方がPFSのリスクを低下させていた。全生存期間は差がなかった。

 次にMPR-R群とMPR群の比較では、MPR群のPFSは13.2カ月だった。ハザード比は0.530(95%信頼区間;0.350-0.802、p=0.002)で、有意にMPR-R群の方がPFSのリスクを低下させていた。9サイクル終了後のPFSを比較すると、ハザード比は0.245(95%信頼区間;0.126-0.476、p<0.001)で、有意にMPR-R群の方がPFSのリスクを低下させていた。

 一方、副作用は、MPR-R群とMP群を比較すると、グレード3/4の貧血、血小板減少症、好中球減少症は、MPR-R群の方が明らかに多かった。発熱性好中球減少症は、MPR-R群でのみ見られた。G-CSFの投与を受けたのは、MPR-R群が49%だったのに対して、MP群は29%だった。血小板輸血は、MPR-R群が6%、MP群が5%だった。グレード3/4の非血液学的毒性は、深部静脈血栓症、皮疹、倦怠感、感染症がMPR-R群で多かったが、10%を超えるものはなかった。副作用による中断は、MPR-R群で16%、MP群で7%に見られた。 

 今回の中間解析の結果、PFSはファーストラインとして3剤併用した群が2剤併用の群よりも統計学的に有意に延長していた。また、9サイクル後のグレード3/4の副作用発現率は、MPR-R群とMP群で差はなかった。