フランスHopital NeckerのRichard Delarue氏

 60歳以上のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者には、従来どおりR-CHOP-21療法が効果と安全性の面から有用であることが確認された。R-CHO-14療法とR-CHOP-21療法を比較した多施設共同フェーズ3試験、LNH03-6B試験の中間解析で明らかになったもの。12月5日から8日までニューオーリンズで開催された第51回米国血液学会(ASH 2009)で、フランスHopital NeckerのRichard Delarue氏(写真)が発表した。

 DLBCLの治療では、CHOP療法(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)とリツキシマブによるR-CHOP-21療法を8サイクル行うレジメンが標準的に使われているが、R-CHOP-14療法の方がR-CHOP-21療法よりも生存を改善するという報告もある。

 そこで、LNH03-6B試験では、60〜80歳で未治療のCD20陽性DLBCL 患者を対象に、オープンラベル無作為化試験として、R-CHOP-14療法とR-CHOP-21療法を比較した。

 主要評価項目は無イベント生存(EFS)で、イベントは全死亡、完全寛解(CR/Cru)後の再発、治療中もしくは部分寛解後の病勢進行、治療方法の変更と定義した。副次評価項目は、寛解率、無増悪生存(PFS)、無病生存(DFS)、全生存(OS)、dose-intensity、毒性とした。

 中間解析におけるフォローアップ期間中央値は24カ月。解析対象は202人で、R-CHOP-14群が103人、R-CHOP-21群が99人だった。年齢の中央値は72歳で、患者背景は2群ともほぼ同じだが、年齢調整国際予後指標(aaIPI)が2〜3の患者がR-CHOP-14群で67%、R-CHOP-21群で59%と、R-CHOP-14群の方が若干多かった。一方、B症状(体重減少、発熱、寝汗)はそれぞれ37%、43%で、R-CHOP-21群の方が多かった。

 完全寛解(完全寛解CRと不確定な完全寛解CRu)の比率はR-CHOP-14群は67%、R-CHOP-21群は75%、部分寛解を含めた寛解率はそれぞれ81%、84%で、2群間に有意な差はなかった。2年EFSはR-CHOP-14群で48%、R-CHOP-21群は61%、2年PFSはそれぞれ49%、63%、2年OSは67%、70%で、いずれも統計的な有意差はなかった。

 Dose intensityは、シクロホスファミドがR-CHOP-14群では84%、R-CHOP-21群では96%、ドキソルビシンではそれぞれ83%、95%だった。G-CSFの投与は、R-CHOP-14群で90%、R-CHOP-21群では68%の患者で行われていた。

 一方、グレード3/4の血液毒性はR-CHOP-14群が高頻度で、グレード3/4の白血球減少がR-CHOP-14群で83%、R-CHOP-21群で73%、好中球減少が83%、69%で、さらに赤血球輸血はR-CHOP-14群で50%、R-CHOP-21群で36%、血小板輸血はそれぞれ15%、11%だった。発熱性好中球減少も24%、19%とR-CHOP-14群が発現率は高く、有害事象による入院率も高かった。

 以上のように、中間解析の結果、R-CHOP-14療法は、R-CHOP-21療法を超える臨床的効果は確認されず、毒性が高いことが示されたことから、「高齢のDLBCL患者においては、R-CHOP-21療法の方が有用である」と結論した。最終的な結果は2010年に報告される予定だ。