フランスHopital PurpanのMichel Attal氏

 骨髄腫における自己幹細胞移植後の地固め療法として、レナリドミドは実施可能であり、一部の患者では病勢が改善したことが、600人規模のフェーズ3試験で明らかになった。12月5日から8日までニューオーリンズで開催されている第51回米国血液学会(ASH 2009)で、フランスHopital PurpanのMichel Attal氏(写真)が発表した。

 骨髄腫の治療には、初期治療として、自己造血幹細胞移植(ASCT)を伴う大量化学療法(HDT)が標準的に行われているが、ほとんどの患者で再発が認められるため、残存病変に対する地固め療法が必要とされている。同研究グループでは、HDT後にサリドマイドを投与することによって、残存病変を減少させEFSとOSが改善することを確認している (IFM 99 02 trial)が、サリドマイドでは神経障害の頻度が高かった。

 そこで、フェーズ3試験(IFM 2005 02;Intergroupe Francophone Du Myelome 2005 02)では、神経毒性がないレナリドミドによる地固め療法と維持療法が検討された。

 対象は、一次治療におけるASCTから6カ月以内で病勢進行が見られない65歳未満の骨髄腫患者。2006年7月から2008年8月までに76施設(ベルギー、フランス、スイス)で614人が登録された。地固め療法として、28日置きにレナリドミド25mg/日を第1日から第21日に投与し、これを2カ月間継続した。さらに、その後、維持治療としてレナリドミド10〜15mg/日を再発まで投与する群とプラセボを投与する群に分けた。

 導入治療では、VAD療法(ビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン)が49%、ボルテゾミブとデキサメタゾンの併用が44%、サリドマイドとデキサメタゾンの併用が3%の患者で行われていた。ASCTを1回受けた患者は78%、2回が22%で、ASCTとレナリドミドによる地固め療法の間隔は中央値で4カ月(3〜5カ月)だった。

 地固め療法を受けた患者は572人で、このうち80%の患者は2サイクルの治療を行ったが、15%は減量して2サイクルの治療を行い、5%は投与を中止した。地固め療法の日数中央値は42日で、dose intensity中央値は100%(44-100)だった。

 重篤な有害事象は29人(5%)で認められ、血液毒性が8人、アレルギー性障害が4人、感染症6人、血栓塞栓性イベントが2人などだった。グレード3/4の有害事象の発生率は15%だった。

 担当医師による効果判定が可能だった504人において、地固め療法前後の効果を比較すると、完全寛解(CR)だった99人は地固め療法後も全員がCRを維持した。非常に良い部分寛解(VGPR)だった245人では、38人がCRになり、206人は変化なし、1人で進行が見られた。また部分寛解(PR)あるいは病勢安定(SD)だった160人では、122人は変化がなく、3人で進行が見られたが、35人では改善が見られた(CRが4人、VGPRが29人、PRが2人)。

 これらのことから、CRだった患者を除く405人のうち、地固め療法によって改善が見られたのは73人(18%)であり、独立審査委員会(IRC)による判定では、改善が見られたのは345人中108人(31%)となった。また骨髄腫が産生するM成分は、地固め療法によって有意に減少したことも確認された(p<0.001)。

 レナリドミドによる維持療法の結果は、2010年5月以降に報告される予定だ。