名古屋第二赤十字病院血液・腫瘍内科部長の小椋美知則氏

 ベンダムスチンが日本人の再発・難治性低悪性度B細胞リンパ腫およびマントル細胞リンパ腫に高い効果を示すことが明らかとなった。国内で行われた多施設フェーズ2試験の結果、明らかとなった。成果は12月5日から8日までニューオーリンズで開催されている第51回米国血液学会ASH 2009)で、名古屋第二赤十字病院血液・腫瘍内科部長の小椋美知則氏(写真)によって発表された。

 ベンダムスチンの薬理作用はアルキル化作用と代謝拮抗作用が推定されており、短時間の曝露で、長時間にわたってDNA鎖を損傷する。既存の抗癌剤とは異なる作用機序と考えられており、様々な抗癌剤耐性細胞株でも細胞増殖を抑制することが示されている。

 フェーズ2試験は、前に受けた化学療法や抗体療法で部分寛解(PR)以下だったか、完全寛解(CR)後に再発、あるいはPR後腫瘍の再成長が起きた低悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫患者58人とマントル細胞リンパ腫患者11人を対象に実施された。患者には、3週間置きに1日目と2日目に120mg/m2のベンダムスチンが投与された。投薬は3サイクルから6サイクル行われた。

 試験の結果、全体ではIWRC(International workshop to standardize response criteria for non-Hodgkin’s lymphoma)による奏効率でCRが27人(39.1%)、不確定CRが19人(27.5%)、PRが17人(24.6%)で、CR率は56.5%、奏効率は92.8%となった。癌種で分けると低悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫患者58人のうち、CRが20人(34.5%)、不確定CRが18人(31.0%)、PRが14人(24.1%)でCR率は65.5%、奏効率は89.7%だった。マントル細胞リンパ腫患者11人のうちCRが7人(63.6%)、不確定CRが1人(9.1%)、PRが3人(27.3%)でCR率は72.7%、奏効率は100%となった。

 1年無増悪生存率は全体で73.6%、低悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫で70.4%、マントル細胞リンパ腫で90.0%となった。

 一方、主な血液学的な毒性は好中球減少症でグレード3が25%、グレード4が48%となった。グレード3の非血液学的毒性は食欲不振が2人、嘔吐が3人、静脈炎が2人出ただけだった。グレード4の非血液学的毒性はなかった。

 小椋氏は、「単剤でここまで高いCRが出るのは画期的なこと。ドイツのグループがR-CHOPよりもR-ベンダムスチンの方が良いことを発表しており、日本でもファーストラインとしてR-ベンダムスチンが使われるようになるだろう」と語った。