未治療の慢性骨髄性白血病CML)の慢性期患者に対し、ダサチニブが有効である可能性が明らかになった。フェーズ2試験で有効性が示されたもの。ダサチニブの効果は、過去に報告されているイマチニブによる効果のデータよりも早期に現れた。ダサチニブはイマチニブ抵抗性または不耐用のCMLを対象に販売されているが、ファーストラインとしても使える可能性が示唆されたことになる。成果は12月5日から8日までニューオーリンズで開催されている第51回米国血液学会ASH 2009)で米Texas大学MD Anderson Cancer CenterのJorge Cortes氏によって発表された。

 フェーズ2試験では、診断から6カ月以内の未治療CML慢性期患者に1日100mgを投与した。50mgを1日2回投与される患者と1日1回100mgを投与される患者に無作為に割り付けられた。72人の患者が登録され、1日1回投与に39人、1日2回投与に33人が割り付けられた。年齢中央値は49歳(19-78)。観察期間中央値は25カ月(1-46)だった。主要評価項目は、12カ月時点の分子遺伝学的大寛解(MMR)の率だった。

 3回の投与後投薬中止となった1人を除く71人で、全体の効果を評価した。投薬開始時に血液学的完全寛解(CHR)の範囲になかった患者は65人いたが、そのうち62人がCHRに到達した。少なくとも3カ月フォローアップされた70人のうち、67人(96%)が細胞遺伝学的完全寛解(CCyR)を達成した。また、55人(79%)がMMRを達成し、8人(11%)は分子遺伝学的完全寛解(CMR)に到達した。

 投与期間におけるCCyR率は3カ月目で96%、6カ月目で98%、9カ月目で98%、12カ月目で98%、18カ月目で95%だった。CCyRへの到達は、過去に報告されているイマチニブ400mg投与例、イマチニブ800mg投与例よりも早く高値に到達していた。MMR率は3カ月目で22%(CMRは1%)、6カ月目で64%(CMRは2%)、9カ月目で74%(CMRは4%)、12カ月目で74%(CMRは6%)、18カ月目で74%(CMRは9%)だった。ダサチニブでは、1日2回投与された患者群よりも1日1回投与された患者群の方がMMR率が高い傾向があった。36カ月時点の無イベント生存率は86%で、全患者が生存していた。

 主要評価項目である12カ月時点のMMR率は74%で、過去に報告されているイマチニブ400mg投与(34%)、イマチニブ800mg投与(58%)の場合よりも高かった。

 グレード3/4の非血液学的毒性は、倦怠感(11%)、疼痛(筋肉または関節、14%)、呼吸困難(8%)、神経障害(7%)、記憶障害(4%)などだった。胸水が17%に見られ、そのうちグレード3/4の患者は3%だった。グレード3/4の血液学的な毒性は血小板減少症(24%)、好中球減少症(25%)、貧血(10%)だった。全患者のうち53%に当たる38人が一時的な投薬の中断を余儀なくされた。1日2回投与と1日1回投与ではグレード3/4の副作用に差はなかったが、胸水が1日1回投与では3%だったのに対し1日2回投与では0%だった。しかし、全体的に見ると、1日1回投与の方がグレード3/4の副作用が少なかった。