Christie Hospital のJ. W. Valle氏

 進行胆道癌を対象に、ゲムシタビンシスプラチンの併用を検討した多施設共同無作為化フェーズ3試験「UK ABC-02」の詳細な結果が明らかになった。ゲムシタビンのみを投与した場合に比べて、生存期間と無増悪生存期間は延長し、新たな副作用もなかった。また病勢コントロール率は8割と高いことも示された。英国Christie Hospital J. W. Valle氏(写真)らが、5月29日から6月2日にオーランドで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO2009)で発表した。

 先に行われたフェーズ2試験では、ゲムシタビンとシスプラチンの併用は、ゲムシタビン単独に比べて6カ月無増悪生存率、無増悪期間(TTP)、奏効率、病勢コントロール率を改善することが確認されている。

 フェーズ3試験は、フェーズ2試験に登録した手術不能の局所進行もしくは転移性胆道癌患者86人に、新たに324人を加え、合計410人を対象とした。

 ゲムシタビンとシスプラチンの併用群は、3週間置きにシスプラチン(25 mg/m2)とゲムシタビン (1000 mg/m2)を1日目、8日目に投与し、8サイクルまで継続する。ゲムシタビン単独群は4週間置きにゲムシタビン (1000 mg/m2)を1日目、8日目、15日目に投与し、これを6サイクル行った。
 
 進行胆道癌の背景は、局所進行胆道癌が25%、転移性胆道癌が75%を占め、原発巣の部位は胆嚢が36%、胆管が59%、十二指腸乳頭部が5%だった。また治療経験のない患者がゲムシタビン単独群では24%、併用群では25%で、胆管へのステント治療がそれぞれ44%、46%、手術が44%、37%、放射線治療が2%、1%であった。

 治療期間の中央値はゲムシタビン単独群が13週、併用群は19.7カ月だった。有害事象はグレード3/4の好中球減少が単独群では17.9%、併用群で22.6%と、併用群の方で多く見られたが、3イベント以上の有害事象はゲムシタビン単独群で65.5%、併用群で64.2%と、全体的には2群ともほぼ同程度であった。

 抗腫瘍効果は、ゲムシタビン単独群は132人、併用群は148人で評価された。CRは両群とも1人ずつだったが、ゲムシタビン単独群は20人(15.2%)、PRは併用群で37人(25.0%)、SDはそれぞれ73人(55.3%)、79人(53.4%)で、病勢コントロール率は71.2%、79.1%となった(p=0.256)。

 主要評価項目である全生存期間中央値は併用群が11.7カ月、ゲムシタビン単独群が8.3カ月と、併用群の方が有意に長く (p=0.002)、ハザード比は0.70(95%信頼区間0.54-0.89)で、併用によって死亡リスクが30%低下することが示された。
  
 またPFS中央値も併用群の方が長く、併用群8.4カ月、単独群6.5カ月 (p=0.003)で、ハザード比 0.72 (95%信頼区間0.57-0.90)であった。

 これらの結果から、「ゲムシタビンとシスプラチンの併用は進行胆道癌に対する標準的な治療として推奨される」とValle氏は述べた。