杏林大学腫瘍内科教授の古瀬純司氏

 胆道癌に対するゲムシタビンシスプラチンの併用療法は、わが国でも標準療法と成り得ることが明らかとなった。無作為化臨床試験の結果、ゲムシタビンとシスプラチンの併用投与群はゲムシタビン単独療法よりも有効であることが示された。成果は5月29日から6月2日にオーランドで開催された米国臨床腫瘍学会ASCO2009)で、杏林大学腫瘍内科教授の古瀬純司氏(写真)によって発表された。英国でのフェーズ3臨床試験でも同様な結果が得られたことが、今回のASCOで発表されている。わが国ではシスプラチンを胆道癌に利用することが認められておらず、早期の承認が望まれる。

 臨床試験は、全身状態が比較的欲、化学療法を受けたことのない83人の胆道癌患者を対象に行われた。併用投与群(GC群、41人)には21日を1サイクルとして1日目と8日目にシスプラチン25mg/m2とゲムシタビン1000mg/m2を投与した。ゲムシタビン単独投与群(G群、42人)には28日を1サイクルとして1日目、8日目、15日目に1000mg/m2を投与した。主要評価項目は1年生存率とした。安全性、奏効率、無増悪生存期間についても評価を行った。

 試験の結果、1年生存率は、GC群が39.0%(95%信頼区間23.7-54.4)、G群が31.0%(95%信頼区間17.0-44.9)とGC群が高かった。全生存期間中央値は、GC群が11.2カ月(95%信頼区間9.1-12.5)に対してG群は7.7カ月(95%信頼区間6.1-11.0)だった。無増悪生存期間中央値はGC群が5.8カ月(95%信頼区間 4.1-8.2)に対してG群は3.7カ月(95%信頼区間 2.1-5.3)となった。両群とも完全奏効(CR)はなかったが、GC群は部分奏効(PR)が8人、安定状態(SD)が20人で、奏効率は19.5%、疾患制御率は68.3%だった。G群はPRが5人、SDが16人で奏効率は11.9%、疾患制御率は50.0%だった。

 副作用はグレード3/4の副作用については、好中球減少症、血小板減少症、ヘモグロビン減少などがGC群で多くみられた。シスプラチンでよく起こる毒性がGC群で発現していたが、すべて管理可能だった。