米Penn State Hershey Cancer InstituteのC.P.Belani氏

 進行非小細胞肺癌NSCLC)に対する維持療法としてペメトレキセドを投与した場合、対照群に比べて全生存期間を延長できることが無作為化二重盲検フェーズ3臨床試験で明らかとなった。成果は5月29日から6月2日にオーランドで開催されている米国臨床腫瘍学会ASCO2009)で米Penn State Hershey Cancer InstituteC.P.Belani氏(写真)によって発表された。

 フェーズ3臨床試験は、IIIB期とIV期のNSCLC患者を対象に、前治療としてゲムシタビン、ドセタキセル、パクリタキセルのいずれかとシスプラチンまたはカルボプラチンを組み合わせた治療を4サイクル実施し、完全奏効(CR)、部分奏効(PR)、安定状態(SD)が得られた患者を2群に分けて行われた。

 一方は、ペメトレキセド500mg/m2を21日間隔(1サイクル)で投与し、対処療法(BSC)を受けたペメトレキセド群(441人)で、もう一方はプラセボを21日間隔で投与し、BSCを受けたプラセボ群(222人)だった。

 主要評価項目は無増悪生存期間とされた。副次評価項目は全生存期間、客観的奏効率、疾患制御率(CR+PR+SD)、安全性と毒性プロファイルとされた。患者背景は特に大きな差はなかった。

 投与サイクル数中央値は、ペメトレキセド群で5(1-34)、プラセボ群で3.5(1-30)だった。6サイクル以上投与されたのはペメトレキセド群で48%、プラセボ群で28%、10サイクル以上投与されたのはペメトレキセド群で23%、プラセボ群で9%。フォローアップ期間中央値はペメトレキセド群が12.0カ月、プラセボ群が10.1カ月だった。

 試験の結果、無増悪生存期間中央値はペメトレキセド群が4.0カ月、プラセボ群が2.0カ月で、ハザード比は0.60(95%信頼区間 0.49-0.73、p<0.00001)で統計学的に有意にペメトレキセド群の方が良かった。組織別にみると扁平上皮癌(182人)ではペメトレキセド群が2.4カ月、プラセボ群が2.5カ月で、ハザード比1.03(95%信頼区間 0.77-1.5、p=0.896)で、両群に差はなかった。一方、非扁平上皮癌(481人)ではペメトレキセド群が4.4カ月、プラセボ群が1.8カ月で、ハザード比0.47(95%信頼区間 0.37-0.6、p<0.00001)で、より明確にペメトレキセド群の方が長かった。

 全生存期間中央値はペメトレキセド群が13.4カ月、プラセボ群が10.6カ月でハザード比0.79(95%信頼区間0.65−0.95、p=0.012)でペメトレキセド群の方が長かった。組織別に見ると扁平上皮癌では差がなかったのに対して、非扁平上皮癌では、ペメトレキセド群の方が長かった。

 奏効率はペメトレキセド群が3.4%、プラセボ群が0.5%、疾患制御率はペメトレキセド群が49.1%、プラセボ群が28.9%だった。

 一方、副作用は、ペメトレキセド群の方がグレード3/4の副作用を起こす場合が多かった。ペメトレキセド群で目立ったのは、倦怠感が5%、好中球減少症が3%、貧血が3%だった。