中外製薬が開発を進める合成カンプトテシン誘導体でトポイソメラーゼIを阻害すると考えられているTP300のフェーズ2試験が9月には英国で開始される見通しだ。5月29日から6月2日までオーランドで開催されている米国臨床腫瘍学会ASCO2009)でフェーズI試験の結果が英St James'Institute of OncologyのDA Anthoney氏によって発表された。患者は投与に十分耐えることができ、一部で抗腫瘍効果が確認された。

 フェーズI試験は、標準療法で効果がなかったか適切な治療法のない進行固形癌患者32人を対象に行われた。TP300は3週間置きに投与された。投与量は1mg/m2から開始し、2mg/m2、4mg/m2、8mg/m2、12mg/m2と増量し、その後10mg/m2とした。3人から6人のうち、2人以上で用量制限毒性が出現した投与量の群を最大耐用量(MTD)とした。患者の平均年齢は55.6歳で前治療中央値は2(1-4)だった。32人の患者のうち21人がTP300の2サイクルの投与を受け、5人の患者は3サイクル以上の投与を受けた。

 1サイクル目で30人の患者に、169件の副作用が出現した。27人105件の副作用は、TP300によるものと考えられた。用量制限毒性は12mg/m2投与群4人中2人、10mg/m2投与群12人中3人に見られ、MTDは10mg/m2となった。主要な用量制限毒性は貧血、血小板減少症、発熱性好中球減少症だった。毒性は一過性のもので、TP300の投薬中止によって速やかに解消した。フェーズ2の開始用量は8mg/m2となった。

 抗腫瘍効果は6人の患者で1カ月から5カ月の安定状態(SD)が確認された。そのうちの5人はイリノテカンによる治療を受けたことのある患者だった。SDが得られたのは4mg/m2群1人、8mg/m2群1人、10mg/m2群3人、12mg/m2群1人だった。