大腸癌補助化学療法において、3年無病生存率(DFS)は6年あるいは7年生存率の予測因子になることが、大腸癌患者2万人以上のデータを集積している「ACCENT」を分析して明らかになった。成果は5月30日から6月3日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、ACCENT共同研究グループを代表してフランスSaint-Antoine 病院のAimery de Gramont氏が発表した。

 ACCENT(Adjuvant Colon Cancer End Points)データベースには、大腸癌補助化学療法のフェーズ3臨床試験18件の患者20898人のデータがプールされている。18件の試験は以下のとおり。N784852試験、INT0035試験、N874651試験、Siena試験、NCIC試験、FFCD試験、NSABP C01試験、NSABP C02試験、GIVIO試験、NSABP C03試験、NSABP C04試験、NSABP C05試験、N894651試験、N914653試験、SWOG 9415試験、INT0089試験、GERCOR試験、QUASAR試験。

 研究グループは以前に、5-FU/LVによる補助化学療法で3年間の無病生存率(DFS)が5年生存率の予測因子として適していることを報告した。ところが近年はオキサリプラチンやイリノテカンなど新しい治療が行われ、再発後の予後が良くなっており、再検討する必要が出てきたという。実際に、再発から死亡までの期間中央値はACCENTデータでは12カ月だが、5-FU/LVにオキサリプラチンを併用したMOSAIC試験では24カ月という結果も出ている。

 ACCENT に登録された20898人のうち再発は7269人(35%)。再発から死亡までの期間中央値を仮説モデルで24カ月とした。するとACCENTデータでは、0.80だった3年DFSと5年生存率の相関係数は、仮説モデルでは0.55と低くなり、一方、3年DFSと7年生存率の相関係数は0.75となった。

 研究グループは再発後の予後には、再発までの期間や病期が関与していることも明らかにしており、再発患者を対象にした臨床試験あるいは治療選択には、これらの予後因子が有用であると報告した(J.Clin.Oncol. 2008;26(14): 2336-2341)。

 これらのことから、de Gramont氏は、再発後の生存に影響を与える因子を考慮した上で、3年DFSと6年あるいは7年生存率の関係性は十分に認められるとし、エンドポイントしてDFSは引き続き重要となってくるだろうと結論付けた。

 今後、このACCENTに、オキサリプラチンを用いたMOSAIC試験やNSABP C07試験、イリノテカンを用いたPETACC-C試験やC89803試験、カペシタビンのX-ACT試験などを追加していくという。