Johns Hopkins大学のK. W. Pratz氏

 マルチキナーゼ阻害剤KW-2449は、白血病において効果的なFLT3阻害を示すことがフェーズ1臨床試験で確認された。成果は5月30日から6月3日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、米Johns Hopkins大学のK. W. Pratz氏らが報告した。

 KW-2449は、FLT3 (FMS-like tyrosine kinase)やABL、オーロラキナーゼに対する新規マルチキナーゼ阻害剤。FLT3は急性白血病細胞に多く発現する。FLT3遺伝子変異(遺伝子重複変異:ITD)は急性骨髄性白血病(AML)の約3割に見られ、STAT5などの下流シグナルを活性化させる。FLT3遺伝子変異のあるAMLの予後は悪く、有効な治療薬が待たれている。

 フェーズ1臨床試験は、イマチニブやダサチニブで効果の見られないAML、成人急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)の患者を対象に、KW-2449を経口で1日2回、12.5mgから250mgまで段階的に増量して行われた。

 この結果、KW-2449はFLT3/ITDのある患者で阻害活性を示すこと、KW-2449は投与後速やかに血中に吸収され、FLT3/ITDに対する活性を示すKW-2449の代謝物質M1に変わることが確認された。

 FLT3阻害は1日50mgでも認められたが、FLT3阻害の程度を反映するPIA(plasma inhibitory assay)を用いた結果では、1日200mgあるいは400mgのKW-2449でFLT3およびSTAT5は減少することが示された。

 しかしFLT3阻害の持続時間はおよそ12時間であることが確認され、計画中のフェーズ2臨床試験では、毒性に考慮しながら、6から8時間おきの投与スケジュールを検討しているという。