未治療の多発性骨髄腫患者に対し、レナリドミド(Len)/ボルテゾミブ(Bz)にデキサメタゾン(Dex)を加えた3剤併用療法は、有効で良好な忍容性がある可能性が明らかとなった。フェーズ1/2臨床試験の結果示されたもので、成果は、5月30日からシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)のオーラルセッションで米Dana-Farber Cancer InstituteのP.G. Richardson氏によって発表された。

 同試験の対象となったのは、新たに多発性骨髄腫と診断され、以前に全身療法を受けたことのない患者68人(2008年5月時点:治療を受けた患者数は66人)。 年齢の中央値は58歳(22-86歳)、男性の割合は55%(36人)で、骨髄腫の種類はIgG型67%(44人)、IgA型24%(16人)、診断時のISS(international staging system)ステージ2/3期は50%(33人)などだった。

 試験は21日を1サイクルとして行われ、Len15〜25mgは1日目から14日まで連日投与され、1、4、8、11日目にBzが1.0〜1.3mg/m2、Dex 40mgが1、2、4、5、8、11、12日目に投与された。

 フェーズ1は、レベル1(n=3)がLen 15mg/day、Bz 1.0mg/m2、Dex 40mg。レベル2(n=3)はLen 15mg/day、Bz 1.3mg/m2、Dex 40mg。レベル3(n=4)はLen 20mg/day、Bz 1.3mg/m2、Dex 40mg。レベル4(n=6)はLen 25mg/day、Bz 1.3mg/m2、Dex 40mg。レベル4M(n=17)はLen 25mg/day、Bz 1.3mg/m2、Dex 20mgとされた。レベル4で2件の用量制限毒性(高用量デキサメタゾンによるグレード3の高脂血症)が見られたことから、フェーズ2部分の用量はレベル4Mとされた。フェーズ1、2とも患者の登録は完了しており、投与期間の中央値は8サイクルで、73%の患者で8サイクル以上の投与ができた。

 臨床効果の評価が可能だったフェーズ1部分の患者31人とフェーズ2部分で投与された35人を合わせた66人で、完全奏効(CR)は17人(26 %)、完全奏効に近いnCR7人(11%)、部分奏効(PR)のより良い状態であるVGPRが23人(35%)、PR18人(27%)、わずかな効果であるMRは1人(2%)で、PR以上を合わせた全奏効率は98%になった。またレベル4Mで投与された患者に限定すると奏効率は100%となった。

 一方、延べ31人の患者が副作用で減量したが、全体として副作用は管理可能な範囲で、予想外の副作用は見出されなかった。またグレード4の末梢神経障害も認められなかった。多く見られたグレード3/4の副作用はリンパ球減少症が10人、低リン酸血症が5人、好中球減少症、血小板減少症が4人などだった。

 サイクルの中央値は6サイクルで、32%にあたる16人が8サイクルの投与を受け、14人が中止となった。高用量Dexの投与によって、グレード3にあたる高血糖の用量規定毒性(DLTs)がレベル4において2人に見られた。DVT(深部静脈血栓)/PE(肺塞栓)は5%、グレード3の低リン血症は8%、グレード3/4の骨髄抑制は3-15%見られた。2サイクル目を超えたところで用量減少を行ったのはLen 12人、Bz11人、Dex18人だった。