ハリコンドリンBの合成類縁体で微小管の伸長を阻害することで効果を発揮するE7389 が、前治療歴の多い局所進行性または転移性乳癌に有効である可能性が明らかとなった。多施設フェーズ2臨床試験で抗腫瘍効果と認容性が認められたもの。成果は5月30日から6月3日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で米Weill Cornell Medical CollegeのLinda T. Vahdat氏によって発表された。

 発表されたフェーズ2臨床試験211は、前治療としてアントラサイクリン、タキサン、カペシタビンなどの投与を受けていた局所進行性または転移性乳癌患者で、中央値で4種類の前治療を受けた患者が対象。291人に21日を1サイクルとし、1日目と8日目に1.4mg/m2を2〜5分で静脈内投与された。患者へのE7389投与サイクル数は1〜27サイクルで、中央値で4サイクルだった。

 評価可能患者数は269人で、第三者による評価では奏効率は9.3%(95%信頼区間6.1-13.4)で全例が部分奏効(PR)だった。治験実施者による評価では14.1%(95%信頼区間10.2-18.9)で1例で完全奏効(CR)が認められた。また、患者のほぼ半数(46.5%)が、安定状態(SD)となり、臨床有益率(CR、PR、SDが6カ月以上)は17.1%(95%信頼区間12.8-22.1)。奏効期間は42日から258日で、中央値は126日(95%信頼区間86-147)で、無増悪生存期間(PFS)中央値は2.6ヵ月(78日)、全生存期間(OS)中央値は10.3カ月だった。6カ月無増悪生存率は16.0%(95%信頼区間8.6-17.0)、全生存率は72.3%(95%信頼区間66.9-77.6)だった。

 安全性解析は、E7389を投与された291人を対象に行われ、多く見出されたグレード3またはグレード4の有害事象は、好中球減少(54%)、発熱性好中球減少(5.5%)、白血球減少(14%)、脱力感/疲労感(10%)だった。グレード3の末梢神経障害が患者の5.5%に見られたが、グレード4の末梢神経障害はなかった。