スニチニブとソラフェニブに抵抗性、サイトカイン療法とソラフェニブに抵抗性、ソラフェニブに抵抗性の淡明細胞型腎細胞癌に、アキシチニブ(AG-013736)が高い効果を持つことがフェーズ2試験の結果、明らかとなった。腎細胞癌の新しい治療薬になると期待できる。成果は5月30日から6月3日に米国シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で米Our Lady of Mercy Medical CenterのJanice P.Dutcher氏によって発表された。アキシチニブは血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)の1から3を阻害する活性を持つ。

 フェーズ2臨床試験は多施設オープンラベル臨床試験として行われた。患者はアキシチニブを最初1日2回5mg投与され、少なくとも2週間以上グレード2を超える副作用がなく、降圧剤なしに血圧が150/90mmHg以下だった場合には、段階的に1日2回7mg、10mgと増量していった。逆に非血液学てきなグレード3/4の副作用、グレード4の血液学的な副作用が生じた場合などには1日2回3mg、2mgと減量した。試験の主要評価項目はRECIST評価による奏効率(ORR)。副次評価項目は安全性と認容性、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、治療反応期間だった。

 患者は62人が登録され、そのうち14人がスニチニブとソラフェニブの両方の投与を受けていた(1人はサイトカイン療法も受けていた)。29人がサイトカイン療法(インターフェロンα、インターロイキン2)とソラフェニブの治療を受けていた。16人がソラフェニブ単剤による投与を受けていた。残りの3人はソラフェニブに加えて他の治療を受けており、解析からははずされた。

 患者のアキシチニブ投薬期間中央値は4.0カ月(0.01-13.3)で、解析の時点で11人の患者が投薬を継続されていた(サイトカイン-ソラフェニブ群10人、ソラフェニブ単独群1人)。

 治療効果は13人の患者で部分奏効(PR)が得られた。スニチニブ-ソラフェニブ群が1人(7.1%)、サイトカイン-ソラフェニブ群が8人(27.6%)、ソラフェニブ単独群が4人(25%)だった。6カ月以上の安定状態(SD)が20人の患者で認められた。スニチニブ-ソラフェニブ群が8人、サイトカイン-ソラフェニブ群が10人、ソラフェニブ単独群が2人だった。

 治療反応期間中央値は、スニチニブ-ソラフェニブ群が5.7カ月、サイトカイン-ソラフェニブ群は中央値に未達、ソラフェニブ単独群が8.3カ月だった。

 PFS中央値は、スニチニブ-ソラフェニブ群が7.1カ月(95%信頼区間3.9-7.6)、サイトカイン-ソラフェニブ群が9.1カ月(95%信頼区間7.1-未達)、ソラフェニブ単独群が7.8カ月(95%信頼区間4.6-18.5)だった。

 OS中央値は、スニチニブ-ソラフェニブ群が11.5カ月(95%信頼区間7.1-15.9)、サイトカイン-ソラフェニブ群が18.5カ月(95%信頼区間8.4-未達)、ソラフェニブ単独群が9.2カ月(95%信頼区間5.2-未達)だった。

 一方、副作用はそれぞれの群で少なくとも10%の患者で認められた。ただしほとんどの副作用はグレード1/2のものだった。全患者で多く見出されたグレード3/4の副作用は手足症候群(16.1%)、倦怠感(14.5%)、高血圧(14.5%)、下痢(9.7%)だった。血液学的な副作用でグレード4のものはなく、グレード3のリンパ球減少症が3人の患者で認められた。