抗インスリン様成長因子受容体(IGF-IR)抗体製剤CP-751871は、進行性肉腫患者において、十分な忍容性と有効性が認められることが明らかになった。5月30日から6月3日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、英Royal Marsden HospitalのD. Olmos氏らが報告した。

 CP-751871は、インスリン様成長因子受容体(insulin-like growth factor I receptor: IGF-IR)に対する完全ヒトIgG2モノクローナル抗体。IGF-IRは細胞の増殖やアポトーシスの抑制などに関わっているとされ、前臨床試験でIGF-IRの阻害によりユーイング肉腫の細胞増殖や転移、血管新生が減少することが確認されている (Clin Cancer Res. 2007;13(4):1322-30)。

 進行性肉腫で、再発あるいは標準治療が無効の患者24人を対象に、CP-751871を成人では3週置きに、9歳以上の小児には4週置きに20mg/kgを静注投与した。年齢中央値は35.5歳(12から63歳)、うち男性が17人(71%)だった。

 組織型別では、ユーイング肉腫が11人、滑膜肉腫(Synovial Sarcoma) が5人、線維形成性小円形細胞腫瘍(Desmoplastic Small Round Cell Tumor :DSRCT)が3人、横紋筋肉腫 (rhabdomyosarcoma) 2人、線維肉腫(fibrosarcoma) 2人、軟骨肉腫(chondrosarcoma)が1人だった。前治療は外科的手術が22人(92%)で、放射線治療が17人(71%)、化学療法が23人(96%)だった。

 グレード3以上の治療関連有害事象は、グレード4の尿酸増加(1人)とグレード3の深部静脈血栓症(1人)のみで、「小児も含め、CP-751871は肉腫において高い忍容性が認められる」とした。

 抗腫瘍効果が評価できた20人のうち、部分奏効は12歳のユーイング肉腫患者で観察された。3ヵ月を超える安定状態は9人(線維肉腫が1人、滑膜肉腫が1人、ユーイング肉腫5人、DSRCTが1人、軟骨肉腫が1人)だった。

 これらの結果を受け、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍 (ESFT)を対象にフェーズ2臨床試験がすでに開始されたという。