非小細胞肺癌へのペメトレキセド投与で、組織型によって安全性には大きな違いが見られないが、奏効率は2倍も異なることが、2つのフェーズ2試験の結果をレトロスペクティブ解析した結果で明らかになった。成果は5月30日から6月3日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、米Eli Lilly and Company社のGuangbin Peng氏らがポスターセッションで発表した。

 組織型によって有効性が異なることは、ペメトレキセドとシスプラチン、ゲムシタビンとシスプラチンを比較した大規模フェーズ3試験のサブ解析で報告されている(Scagliotti et al. J Clin Oncol.2008)。扁平上皮癌では腺癌に比べて、チミジル酸合成酵素(TS)の発現が高いことも報告されており、組織型による違いの機序には、TSの発現が関与していると考えられている。

 組織型による違いをさらに確認するため、ステージ3Bから4の非小細胞肺癌患者を対象に、以前行われた2つのフェーズ2試験の結果を用いて解析した。

 患者50人にペメトレキセドとカルボプラチンを投与したMD Andersonの試験では、奏効率は24.0%、全生存期間は13.5カ月、無増悪生存期間は5.4カ月だった。もう1つの試験は、患者90人をペメトレキセドとカルボプラチンを投与する群とペメトレキセドとオキサリプラチンを投与する群に無作為に割りつけた欧州の試験で、奏効率はペメトレキセド+カルボプラチン群で31.6%、ペメトレキセド+オキサリプラチン群は26.8%だった。全生存期間は両群とも10.5カ月、無増悪生存期間はそれぞれ5.5カ月、5.7カ月だった。

 扁平上皮癌と非扁平上皮癌に分けたところ、奏効率は、非扁平上皮癌(100人)が30%、扁平上皮癌(29人)は17.2%と、およそ2倍もの違いが示された。無増悪生存期間はそれぞれ5.6カ月、4.7カ月で、ハザード比は0.72(95%信頼区間0.43-1.19)だった。これは非扁平上皮癌の無増悪生存期間のほうが19%長いことを示している。全生存期間は非扁平上皮癌が10.5カ月、扁平上皮癌が9.8カ月で、ハザード比は0.95(同0.52-1.74)だった。

 副作用プロファイルは組織型によらず、ほぼ類似しており、フェーズ3臨床試験の結果とも一致しているとした。主なグレード3/4の副作用としては、貧血が扁平上皮癌で10.3%、非扁平上皮癌は3.0%、好中球減少がそれぞれ31.0%、26.0%、血小板減少が10.3%、9.0%だった。非血液毒性では食欲不振が扁平上皮癌で6.9%、非扁平上皮癌は0%、倦怠感がそれぞれ3.5%、5.0%、嘔吐が3.5%、3.0%だった。