大腸癌術後補助療法において、標準的化学療法へのオキサリプラチンの追加投与は、標準的化学療法単独に比べて、無増悪生存期間を延長し、生存率も改善する傾向のあることが、フェーズ3臨床試験「NSABP C-07」で明らかになった。成果は5月30日から6月3日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、米Allegheny General HospitalのNorman Wolmark氏が発表した。

 NSABP C-07試験は、ステージ2/3の大腸癌に対する術後補助療法として、5-FUロイコボリン(FULV)にオキサリプラチンを追加するレジメン(FLOX)の有効性を検討した試験。患者をFULV群(1245人)とFLOX群(1247人)に無作為に割り付け、FULV群には5-FU 500 mg/m2のbolus静注とLV500mg/m2静注を週1回6週間続けた後、2週間休薬し、これを3サイクル行った。FLOX群はFULV群と同じレジメンに、オキサリプラチン85 mg/m2静注を1週目、3週目、5週目に投与した。

 主要評価項目である無増悪生存期間(DFS)についてはすでに報告されている(J Clin Oncol. 2007, 25(16): 2198-2204)。2407人を対象に解析した結果、追跡期間中央値42.5カ月で、DFSのハザード比は0.80(95%信頼区間 0.69-0.93、P < 0.004)と、FLOX群で20%のリスク低下が示された。また3年DFS率はFULV群が71.8%、FLOX群は76.1%で、4年DFS率はFULV群で67.0%に対し、FLOX群は73.2%だった。

 今回は、追跡期間中央値67カ月の結果が報告された。分析対象はFULV群が1209人、FLOX群は1200人で、当初予想していた死亡数は700人だったが、実際は560人だったとWolmark氏は話した。

 無増悪生存期間のハザード比は0.81(95%信頼区間 0.70-0.93、p=0.002)で、3年DFS率はFULV群が71.5%、FLOX群が76.1%、5年DFS率はFULV群が64.2%、FLOX群が69.4%と、今回の報告でもFLOX群のほうが良好な結果を示した。

 全生存(OS)のハザード比は0.85(95%信頼区間 0.72-1.01、p=0.06)、5年生存率はFULV群が78.3%、FLOX群が80.3%と、オキサリプラチン追加により2%の差が示された。この結果は、ステージ2/3の大腸がんに対する術後補助療法として、5FU/LVとFOLFOX4を比較したMosaic試験の結果と一致していた。

 このため、Wolmark氏は「67カ月の追跡期間において、週1回の5-FU/LVにオキサリプラチンを追加することで生存は改善する傾向が見られる」とし、Mosaic試験の結果と照らし合わせ、「オキサリプラチンの有用性が確認された」と結論づけた。