オランダDeventer HospitalのW Vervenne氏

 転移性膵癌エルロチニブゲムシタビンに加えてベバシズマブを投与すると無増悪生存期間(PFS)が延長できる可能性が明らかになった。無作為化多施設二重盲検フェーズ3臨床試験AViTAの結果、示されたもの。ただし主要評価項目である全生存期間(OS)については、延長効果が認められなかった。成果は5月30日から6月3日に米シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会ASCO)でオランダDeventer HospitalのW Vervenne氏によって発表された。

 AViTA試験はゲムシタビン、エルロチニブ、ベバシズマブの3剤投与群(306人)、ゲムシタビン、エルロチニブにプラセボを投与する2剤投与群(301人)に分けて行われた。ゲムシタビンは1000mg/m2を、最初の8週は1日目、8日目、15日目、22日目、29日目、36日目、43日目に投与され、その後4週間1サイクルで1日目、8日目、15日目に投与された。エルロチニブは1日当たり100mg投与された。ベバシズマブは2週間おきに体重1kg当たり5mgを投与された。試験の主要評価項目はOSで、副次評価項目がPFS、奏効率、安全性だった。患者の登録は2005年7月18日から2006年9月29日に行われ、最終解析は2007年10月に実施された。登録された607人のうち24人は薬剤を投与されなかった。安全性の評価については583人について行われ、効果の解析は全患者を対象とした。

 試験の結果、OSの中央値は3剤群が7.1カ月、2剤群が6.0カ月、ハザード比0.89(95%信頼区間:0.74-1.07、p=0.2087)で有意差はなかった。奏効率は2剤群が8.6%(95%信頼区間:5.6-12.4)、3剤群が13.5%(95%信頼区間:9.8-17.9、p=0.0574)で、これも有意差はなかった。一方PFSの中央値は3剤群が4.6カ月、2剤群が3.6カ月、ハザード比0.73(95%信頼区間:0.61-0.86、p=0.0002)で有意に3剤群が延長していた。

 安全性については、両群間でグレード3/4の副作用で特に大きく差が付いたものはなかった。高血圧は全グレードでは3剤群が19人で2剤群の9人より多かったがグレード3/4については3剤群3人、2剤群1人だった。