米Indiana University Melvin and Bren Simon Cancer CenterのPatrick J. Loehrer Senior氏

 局所進行手術不能膵癌ゲムシタビン放射線療法の併用が有効である可能性が示された。ゲムシタビン単独療法とゲムシタビンと放射線療法の併用療法を比較する無作為フェーズ3臨床試験E4201の結果、併用療法で全生存期間(OS)の改善が確認された。成果は5月30日から6月3日にシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会ASCO)で米Indiana University Melvin and Bren Simon Cancer CenterのPatrick J. Loehrer Senior氏が発表した。

 フェーズ3臨床試験は、化学療法も放射線療法も受けたことのない全身状態が比較的良い患者を対象に行われた。単独療法と併用療法の2群に分けて行われた。単独療法群はまずゲムシタビン1000mg/m2を週1回6週間投与されたあと1週間休薬し、ゲムシタビン1000mg/m2を週1回3週間投与、1週間休薬を1サイクルとして5サイクル投与された。併用投与群は全体で50.8Gyの放射線照射とゲムシタビン600mg/m2を週1回6週間投与されたあと4週間休薬し、ゲムシタビン1000mg/m2を週1回3週間投与、1週間休薬を1サイクルとして5サイクル投与された。

 主要評価項目全生存期間で、副次奏効項目奏効率無増悪生存期間などだった。単独投与群には適格患者38人が登録され、37人について生存期間の解析、35人について毒性の解析が行われた。併用投与群は適格患者36人が登録され、34人について生存期間の解析、34人について毒性の解析が行われた。単独投与群37人の年齢中央値は68.7歳、併用療法群34人は65.7歳だった。

 試験の結果、全生存期間中央値は、単独投与群が9.2カ月(95%信頼区間:7.8-11.4)、併用投与群が11.0カ月(95%信頼区間:8.4-15.5)で、ハザード比0.574(95%信頼区間:0.342-0.963)で有意に併用群の延長が認められた。1年生存率は単独群が32%、併用群50%、2年生存率は単独群が4%、併用群が12%だった。

 一方、無増悪生存期間は単独投与群が6.7カ月(95%信頼区間:4.6-8.7)、併用投与群が6.0カ月(95%信頼区間:5.6-8.4)で差はなかった。さらに単独投与群は、部分奏効(PR)が5%、安定状態(SD)が35%、併用投与群はPRが6%でSDが68%と奏効率には差がなかった。

 グレード3/4の毒性で、両群で差があったのは胃腸系の障害(単独群で14%、併用群38%)と倦怠感(単独群で6%、併用群32%)だった。グレード3/4の毒性全体としては単独群82%、併用群93%であまり差はなかった。