65歳以上の腎細胞癌患者においても、それ未満の年齢の患者と同様にソラフェニブを使用することが有益であることが明らかとなった。5月30日から米シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会ASCO)のポスターセッションで、米Cleveland Clinic Taussig Cancer Center のRonald M. Bukowski氏らが6月1日に発表したもの。

 この結果は、昨年のASCOで発表されたARCCS(Advanced Renal Cell Carcinoma Sorafenib)試験のデータを、65歳以上と65歳未満の2群に分けて比較し、北米におけるExpanded Access Program拡大試験)として、高齢者に対する投与の安全性と有効性を評価したもの。一般に高齢者への抗癌剤投与には慎重な判断が必要となるが、今回の結果により、高齢者に対してもソラフェニブの投与が有益であることが示された。

 有害事象に関し、グレード2のものでは、65歳未満(患者数は1439人)で手足皮膚反応が7%、発疹が10%、倦怠感が8%、高血圧8%。グレード3以上においてはそれぞれ9%、6%、8%であったのに対し、65歳以上(患者数は1057人)における有害事象は、グレード2で手足皮膚反応が10%、発疹8%、倦怠感7%。グレード3以上ではそれぞれ10%、4%、4%とほぼ同程度の発現率となった。特に高齢者に対する抗癌剤投与で問題となる心毒性(グレード3以上)については、虚血性心疾患不整脈の発現率が高齢者群で共に1%であった。

 奏効率については、高齢者群762人中、PR3%、SDが81%だった。OSの中央値についても高齢者群で50.3週間と65歳未満の群と大きく変わらない結果が示された。