金沢大学大学院医学系研究科の小田誠氏

 完全切除非小細胞肺癌ゲムシタビンカルボプラチンを2週間おきに投与した結果、副作用は少なく、1年無増悪生存率は90%、1年生存率は96%に上ることがフェーズ2臨床試験で確認された。成果は5月30日から米シカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会(ASCO)で、金沢大学大学院医学系研究科の小田誠氏らが報告した。

 ステージ1Aから3Aの完全切除非小細胞肺癌患者51人を対象に、ゲムシタビン(1000mg/m2)とカルボプラチン(AUC2.5)の投与を術後4週から8週以内に始め、2週おきに1日目と15日目、 29日目、43日目、57日目、71日目、85日目、99日目に投与した。補助化学療法を完遂したのは51人のうち40人だった。

 患者の年齢中央値は 64歳(38歳から75歳)、男性が32人。腺癌の患者が38人、扁平上皮癌が8人、大細胞癌が2人、その他が3人だった。病期別ではステージ1Aが17人、1Bが17人、2Aが8人、2Bが4人、3Aが5人だった。

 副作用はグレード3以上が10人に見られた。血液毒性では、グレード3の白血球減少が3人、グレード4の好中球減少が1 人、グレード3の好中球減少が3人、グレード3のヘモグロビン減少が2人に見られた。非血液毒性では、グレード3の吐き気あるいは嘔吐が1人、グレード3の食欲不振が1人、グレード3の感染症が2人だった。

 1年無増悪生存率は全体では90.2%で、病期別に見るとステージ1の患者は94.0%、ステージ2では91.8%だが、ステージ3では60.0%だった。また腺癌では89.4%、腺癌以外は92.2%となった。

 1年生存率は全体で96.0%であり、ステージ1の患者は97.2%、ステージ2では91.8%、ステージ3では100.0%で、腺癌では97.4%、腺癌以外は92.2%だった。

 小田氏は、「2週ごとの投与により、血小板減少が抑制され、吐き気も少ないため、術後の体力が落ちている時でも使いやすい」、また「外来化学療法も可能になる」とその利点を語った。今後、フェーズ2試験として、およそ200人を対象に、UFTとゲムシタビン+カルボプラチンを比較する試験を、北陸地方を中心に予定しているという。