米City of Hope National Medical CenterのRobert A. Figlin氏

 転移性腎細胞癌に対して、インターフェロンIFN)αとマルチキナーゼ阻害剤スニチニブファーストラインとしての有用性を調べた無作為化フェーズ3臨床試験全生存期間OS)の結果が明らかとなった。スニチニブが全生存率でも上回った。スニチニブは既に無増悪生存期間PFS)と客観的奏効率ORR)でIFNを上回ることが示されていたが、OSのデータが出たことで、ファーストライン薬としての地位を明確にしたことになる。成果は5月30日から6月3日まで米シカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会ASCO)で、米City of Hope National Medical CenterのRobert A. Figlin氏によって発表された。

 フェーズ3臨床試験は750人の転移性腎細胞癌を対象に行われ、スニチニブ群(375人)は毎日50mgを4週間投与して2週間休薬するというサイクルで投与を受けた。IFN群は週3回900万単位を皮下に注射された。2回目の中間解析で主要評価項目のPFSの延長が確認されたことから、2006年2月からIFN群で病状が進行した患者についてはスニチニブへの切り替えが認められた。

 今回、初めてこの試験の全生存期間の結果が報告され、IFN群では全生存期間中央値が21.8カ月(95%信頼区間:17.9-26.9)だったのに対して、スニチニブ群は26.4カ月(同 23.0-32.9)となり延長が認められた。

 ハザード比は0.821(95%信頼区間:0.673-1.001)だった。さらに試験後治療を受けなかった患者を対象に比較すると、IFN群(162人)では全生存期間中央値が14.1カ月(95%信頼区間:9.7-21.1)だったのに対して、スニチニブ群は28.1カ月(同 19.5-NA)となり、ハザード比は0.647(95%信頼区間:0.483-0.870)だった。

 またPFSと奏効率の最新結果も報告され、独立した評価委員会の評価で、PFS中央値はスニチニブ群が11カ月、IFN群が5カ月、奏効率はスニチニブ群が39%、IFN群が8%だった。