イタリアSan Giovanni di Dio HospitalのLiliana Montella氏

 表在性膀胱癌患者の再発予防には、膀胱内へのゲムシタビン投与の方がマイトマイシンを投与するよりも効果が高く、安全性は同等であることが明らかとなった。成果は5月30日から米シカゴで開催されている米国臨床腫瘍学会ASCO)のポスターセッションでイタリアSan Giovanni di Dio HospitalのLiliana Montella氏によって発表された。

 同氏らによると、表在性膀胱癌患者の30%から40%はBCGエピルビシンに反応せず、初期治療に反応した例でも35%が5年以内に再発しているという。

 臨床試験は、病期が進達度Ta-T1期、異型度G1-G2期の他の薬剤による治療を受けたことのある移行上皮膀胱癌患者を対象に、アジュバントとしてマイトマイシンかゲムシタビンを膀胱内投与して行われた。ゲムシタビンは6週間を1コースとして2000mgを投与された。マイトマイシンは4週間を1コースとして40mg投与された。両群とも初期治療で効果があり、再発していない患者に最初の1年間のうち10カ月投与する維持療法が行われた。すべての患者は6カ月おきに膀胱尿道鏡検査を受けた。

 120人の患者が登録され、109人(55人がマイトマイシン群、54人がゲムシタビン群)が評価可能だった。フォローアップ期間の中央値は34カ月。ゲムシタビン投与群では無再発状態の患者が42人(78%)だったのに対して、マイトマイシン群では37人(67%)だった。再発までの期間の中央値はゲムシタビン投与群で19.87カ月、マイトマイシン投与群は14.91カ月と、統計学的に有意にゲムシタビン群の方が長かった。100患者月における相対的な再発リスクと再発率はゲムシタビン群の方が低い傾向があったが、統計学的に有意ではなかったものの、グレード3の腫瘍群に限定すると統計学的に有意な差が見られた。

 局所的な毒性は両群とも受けいれられる範囲のもので、ゲムシタビン群ではグレード2の排尿障害が5人(9.2%)、恥骨上部痛が6人(11%)で、マイトマイシン群では排尿障害が7人(12%)だった。全身性の毒性は生命に影響を及ぼすものではなかった。