写真1 コントロールの得られている患者では、イマチニブ投与の継続が基本原則と指摘するRios氏

 イマチニブを用いた治療にて、SD(Stable Disease)〜CR(Cmplete Response)の得られているGIST患者では、イマチニブ400mg/day投与を中断してはいけない。また、何らかの理由で中断を余儀なくされても、比較的早期に進行する可能性があるため、速やかに400mg/dayの投与を再開して、注意深くフォローアップすべきである。これらのことが、BFR14試験の長期成績から改めて浮き彫りになった。仏サルコーマ研究グループのM.Rios氏(写真)らが6月4日、第43回米国臨床腫瘍学会で報告した。

 BFR14試験は、KIT(CD117)陽性GIST患者を対象に、フランスで行われているイマチニブ第III相臨床試験であり、現在の追跡期間は中央値で38.9カ月に達している。

 同試験の登録例中、1年間のイマチニブ投与にて画像診断上SD、もしくはそれ以上のコントロールが維持されていた32例を対象とし、試験的な投与の中断が行われた(中断群)。

 イマチニブ投与の中止後、定期的なCT検査にて慎重にフォローアップを続けたところ、32例中29例(91%)に進行を認め、すぐさまイマチニブの投与を再開した。中止から再開までの期間(すなわち無増悪生存期間)は、中央値6カ月であった。なお、イマチニブ投与を再開した患者の89%で、SD以上のコントロールが再び得られた。

 本群はこうした経過をたどった上で、2年全生存率84%、3年全生存率71%で推移した。

 一方、中断群と比較すべく、背景一致のある26例がイマチニブ投与を中断することなく追跡された(継続群)。その結果、26例中17例(65%)に進行を認め、無作為割付後の無増悪生存期間は中央値29カ月、2年全生存率は92%、3年全生存率は73%で推移した。

 演者は最後に、「本検討は、イマチニブ中断の危険性と、継続の重要性を予後の観点から明示した、大変に重要な臨床データである。患者がCR、PRおよびSDを維持している限り、イマチニブの400mg/day投与を止めてはいけない」と指摘した。

【訂正】
6/15に以下の点を訂正しました。
・本文の1段落目と2段落目で、試験名を「BF14試験」と表記しましたが、正しくは「BFR14試験」です。