写真1 FOLFOX4による周術期化学療法の効果を発表するNordlinger氏

 切除可能大腸癌肝転移において、FOLFOX4による周術期化学療法は、手術のみの場合に比べて、無増悪生存率(PFS)は3年目の時点で9.2%高く、再発を27%抑制することがわかった。EORTC 40983(EPOC)試験の最終報告によるもの。フランスHospital Ambroise PareのBernard Nordlinger氏(写真)が6月4日、第43回米国臨床腫瘍学会のプレナリーセッションで発表した。

 試験では364人を対象に、術前・術後にFOLFOX4を投与する(6サイクル、3カ月間)群と、手術のみの群に無作為に割り付けて比較した。追跡期間の中央値は4年。

 全患者の3年目の無増悪生存率(PFS)は周術期化学療法群では35.4%、手術群では28.1%と、7.2ポイントの違いが示され、ハザード比は0.79(p=0.058)だった。また、実際に切除した例に限ると、PFSは周術期化学療法群が42.4%(151人)、手術群が33.2%(152人)であり、9.2ポイントの改善が見られた。こちらのハザード比は0.73(p=0.025)だった。

 術前の有害事象としては、グレード3の下痢が8.2%、感覚神経障害が2.3%、グレード3/4の好中球減少が18.1%に認められた。術後では、グレード3の感覚神経障害が9.6%、グレード3/4の好中球減少が34.8%だった。

 ディスカッションのため講演に立った米国Helen F. Graham Cancer CenterのNicholas J. Petrelli氏は、切除可能な転移では切除が第一の選択肢であることを強調し、今回の試験では両群とも実際に切除をしなかった患者が30人いることから、サブ解析の必要性を指摘した。