写真1 MRIとマンモグラフィの感度の比較について報告したKuhl氏

 非浸潤性乳管癌(DCIS)のスクリーニング方法としては、MRIの方がマンモグラフィより検出感度が高いことが報告された。ドイツBonn大学のChristiane K Kuhl氏(写真)が6月3日、第43回米国臨床腫瘍学会で発表した。

 DCISについては、マンモグラフィによるスクリーニングが広く行われているが、最近、過剰診断が指摘され問題視されるようになってきた。Kuhl氏らはこの問題を解決するため、高分解能MRIと最先端マンモグラフィ(Mx)の検出感度を調べ、高分解能MRIによって検出されたDCISと最先端マンモグラフィによって検出されたDCISについて、それぞれの特徴を明らかにした。

 調査は、連続した5960人の女性を対象に前向きに実施した。対象は、高分解能MRIと最先端マンモグラフィの両方の検査を受けた。

 その結果、2002年1月から2005年12月までに、最終的に病理学的診断でDCISと診断された人は167人だった。そのうち、44人は低悪性度、34人は中悪性度、89人は高悪性度だった。

 167人のうち、高分解能MRIでDCIS陽性と判断されていたのは153人(92%)で、一方の最先端マンモグラフィの方は93人(56%)だった。

 また、MRIだけで検出できたのは72人(43%)だったのに対し、マンモグラフィだけで検出できたのは12人(7%)に留まっていた。それぞれの内訳をみると、MRIだけで検出できたのは72人のうち、低悪性度は80%、中悪性度は92%、高悪性度は93%だった。一方、マンモグラフィだけで検出できたのは12人のうち、低悪性度は61%、中悪性度は59%、高悪性度は52%で、いずれの悪性度でもMRIが成績が良かった。

 非高悪性度(78人)のうち、MRIもマンモグラフィも陽性だったのは47%、どちらも陰性だったのは3%、マンモグラフィだけ陽性だったのは13%、MRIだけ陽性だったのは37%だった。

 同様に高悪性度(89人)のうち、MRIもマンモグラフィも陽性だったのは48%、どちらも陰性だったのは0%、マンモグラフィだけ陽性だったのは2%、MRIだけ陽性だったのは49%だった。

 これらの結果からKuhl氏らは、非浸潤性乳管癌の診断ではMRIがマンモグラフィより感度が高いと結論づけた。